☆政党と労働組合の新たな関係。小沢新党は、ユニオンの活動家を選挙の立候補者に加えよ。
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投稿者 晴れ間 日時 2012 年 7 月 12 日 16:56
今回の消費税増税法案の採決に際し、連合(日本労働組合総連合会)は増税に賛成した。これにより、連合が、公務員とグローバル大企業の正社員だけを守り、中小零細企業従業員や非正規雇用など生活不安を抱えた圧倒的多数の国民大衆の生活を省みない団体になってしまっていることが、明らかになった。もともと、民社党-同盟(全日本労働総同盟)ブロックは、反共と労使協調を精神の支柱とする親CIAの組織ではあったが、かつて階級闘争路線を取っていた総評も、公務員と正社員の利益だけを守る組織に成り下がっていたということだ。階級的な労働組合運動の精神は、冷戦終結とともに消えてしまった。
とはいえ、連合も一枚岩ではなく、内部には意見の対立があるようだ。先日(民主党の分裂前)、私は、連合の、ある県連事務局に電話して、消費税をめぐる対応について質問してみた。電話の応対をした人物は、南雲弘行・連合事務局長の「談話」で示された「社会保障の安定財源としての消費税」に賛成する立場を繰返したが、それでも個人的には、民主党に対してある種の「いらだち」を持っていることが感じられた。民主党の増税反対議員に対する「離党するな」という発言の裏にあるのは、「数こそが力」「団結は力」という労働組合としては当然の論理なのだ。
小沢新党は、反原発運動や市民運動の活動家や中小企業の経営者だけでなく、「ユニオン」の若い活動家も、次会(原文ママ)選挙での立候補者に加えるべきだ。
「連合ユニオン」の場合は分派闘争を嫌うだろうが、ここは正論で押し通すべきだ。「生活者」「働く者」としての立場である。
労働者自らが立ち上がらねば、既存の組合は守ってくれない。もともと労働組合とは、「闘いの中から」「闘いを通して」生まれてくるものだ。既存の御用組合や企業内組合、黄色組合は、本来の、真正の労働組合ではない。
日本の苦難は、冷戦終結によって、製造業の拠点としての優越的な地位を新興諸国に奪われてしまったことに、根本原因がある。グローバル大企業は、国内の勤労者を切り捨てることで、自己の利益を最大化しようとしている。下積みで働く者は、自分の頭で考え、自ら異を唱えねば、大企業も自民党も、新自由主義勢力も、味方になってはくれないし、守ってもくれない。
もちろん、国会議員の場合は、特定の利益団体の代表としてではなく、全国民的な立場で活動することが求められる。しかし今日「ユニオン」とは、全国民的な意味と価値をもつ運動組織ではないだろうか。
奇しくも、7月6日、政府・国家戦略会議(議長・野田佳彦首相)の「フロンティア分科会」は、雇用流動化のための「40歳定年制」を打ち出した。小泉改革以来の雇用の不安定化が、非正規労働者だけでなく正規労働者にも広げられようとしている。小沢新党も、雇用問題に関する政策を詰めねばならない。