[タグ]チェルノブイリ認知症。
☆被災ストレス 増える認知症、うつ…家族、友人もギリギリ
(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120915-00000048-mai-soci
http://archive.is/YHXy
福島第1原発から約9キロの福島県富岡町に住んでいた女性(66)は、親族2人が相次いで避難先で認知症になった。
(略)
郡山市内の仮設住宅に移っても症状は進んだ。
(略)
宮城県石巻市の仮設団地で自治会長を務める山上勝義さん(52)は「仮設ではみんな疲れていて、うつになる人も少なくない」と話す。
《福島県のダウン症の男性が原発事故後に症状が急速に悪化》
☆東電 避難での障害悪化、賠償増額せず (毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120914-00000008-mai-soci
http://www.webcitation.org/6AepOnwBI
男性は原発事故の前まで、平日は楢葉町内の障害者グループホームで生活。日中は福祉作業所に通い、週末は父親(78)の家で過ごしてきた。着替えなど身の回りのことは自分でこなし、洗濯物を干すなどの家事もしていた。
(略)
だが、同5月、歯磨きの際に介助なしに立っていられなくなり、同6月下旬には精神不安定や足の筋力低下、認知症の悪化があると医療機関が認定。夜はうなり続け、障害の重さも震災前の3から、最重度の6と認定された。紙おむつや車椅子が必要になり、介護保険も初めて適用され、同5月に要介護3、11月には最も重い要介護5に。両親による介護も困難となり、男性は今年8月から市川市内の介護施設に移った。
(略)
別の病院の医師の診断書も「避難生活により認知症状が進行」し「四肢筋力も著しく低下」などと記した。
《おまけ》
☆東日本大震災:PTSD症状訴える学生 脳の一部分が萎縮
(5月23日の毎日新聞)
http://www.peeep.us/1ee8e7be
ボランティアや震災情報に接することの多い仙台での生活で不眠やフラッシュバックなどPTSD様の症状があった約2割の学生に、恐怖や不安などを伴う記憶を消去する機能がある左眼窩(がんか)前頭皮質が震災前より減少している傾向が確認された。同グループの関口敦研究員は「体積が小さくなったことで恐怖を処理しきれなくなっている可能性が高い」としている。
▼ Health Effects of Chernobyl
25 years after the reactor catastrophe
チェルノブイリの健康被害
原子炉大惨事から25年の記録
http://isinokai.blogspot.jp/2012/03/7-12_07.html
放射線被ばく後の神経障害と精神障害
以前にチェルノブイリ地域に住んでいた多くの成人が精神病性障害に苦しんでいる。その原因として、放射線で神経細胞が損傷されるのではないかといわれている。1992年という早い段階からこの説を唱えていたのが、キエフにあるパラギュイン生化学研究所のナデイダ・グラヤである。
別の可能性として、電離作用をもつ放射線が特に血管に障害を及ぼした結果、大脳の血流障害が起き、脳への組織傷害が引き起こされるのではないかとも考えられている。この説は、モスクワにあるロシア科学アカデミ-の神経生理研究所のジャヴォロンカヴァにより提唱された。
さまざまな国の科学者たちが指摘していることだが、最大の問題となるのが、チェルノブイリ事故が人々のメンタルヘルスにいかに影響を与えたかということである(ここで問題にしているのはいわゆる“放射線恐怖症”のことではない-“放射線恐怖症”とはモスクワで作り出されたにせの病気で、放射能から国民の目をそらすため、何の証拠もないのにあらゆる健康問題の“真”の原因であるかのように宣伝してきた)。
WHOとIAEA、チェルノブイリ・フォ-ラムの健康に関する専門家チ-ムは、特別に注意を払うべき領域として次の4つを指定した;①ストレスに関係する症状、②小さい子どもの脳発達への影響、③高度に被ばくした汚染除去作業者の器質的脳障害、④自殺率。K.ロガノフスキ-がすでに指摘していることであるが、日本の原爆被爆者では6%もの人が統合失調症になっている。チェルノブイリの汚染除去作業者は、放射線の直接作用だけでなく、事故による他の原因で精神障害になるリスクも抱えていることは疑いようもない)。
ロガノフスキ-は、汚染除去作業者ががん以外の疾患にかかる危険率を出そうと、多くの異なる研究を集め検討した。そして、統計学的に有意な結果が得られた。それによると、被ばくした1グレイ当りのリスクの増加(過剰相対リスクERR/Gy)(訳注:1グレイ被ばくした時、ある病気になる確率がどれくらい増えるか、ということである。0.4であれば100人が140人に増えるということになる)は、以下のようになる。
精神障害はERR/Gy=0.4(95%信頼区間=0.17―0.64)、神経学的感覚障害は0.35(95%信頼区間=0.19―0.52)、内分泌疾患は0.58(95%信頼区間=0.3―0.87)(ビリウコフら2001、ブズノフら2001、2003)、神経症性障害は0.82(95%信頼区間=0.32―1.32)である(ビリウコフら2001)。しかし、全体としてもっとも高リスクのものは、脳の血流障害(脳血管機能障害)で、1.17(95%信頼区間=0.45―1.88)である(イワノフら2000)。
さらに最近、150ミリグレイ(mGy)を超える外部放射線被ばくだけで脳血管機能障害のリスクが高まることがわかった。ERR/100mGy/day=2.17(95%信頼区間=0.64―3.69)が示された(イワノフら2005)。
しかしながら、これらの結果は、適切にデザインされた精神医学の調査と標準化された診断手続きによってなされたものではなく、精神障害に関する州の健康システムからの情報を単に解析したものに基づいている。
しかし、旧ソ連を後継した国々で精神医学の教科書的知識を見てみると、身体疾患との誤解や精神障害のシステムにおける診断の誤り(例;精神病性や器質性とせずに神経症性とする場合)のため、精神障害が行きすぎた過小評価を受けていることがうかがえる。実際、ウクライナ保健省は、1990年、1995年、2000年での精神障害の発症率を、それぞれ2.27%、2.27%、2.43%と計算している。
しかしながら、標準化された手法を用いたWHOの世界精神保健調査(WMH)によると、ウクライナの発症率は20.5%(95%信頼区間=17.7―23.3)とされる。つまり、州の健康システムは、精神障害の発症率を少なくとも10分の1も過小評価していることになる。世界精神保健調査には、恐怖、うつ、心身症やアルコ-ル乱用などのいわゆる精神不安が含まれるが、精神病、器質的障害に基づいた精神障害や精神遅滞といった専門用語の使用は避けられている。
http://isinokai.blogspot.jp/2012/03/2-3-1992-9-2-70000-13000-4-150-300msv-2.html
2.3 神経系への損傷
1990年秋の初めベラル-シの精神科医コンドラシェンコ(ミンスク)は次のように警告した「大惨事の影響で、放射線に被ばくした人々の脳に病理学的変化がみられ、注意が必要である!」。また、セミパラチンスク(カザフスタン)の核兵器実験地域周辺からの重要な記録(10年間)がある。それによれば、その地域で生活している村民たちは神経障害や知覚障害、頭痛に苦しんでいた。このような情報があるにもかかわらず西側諸国では真剣に受け取らず、むしろ逆に、チェルノブイリ事故後に起こった多くの健康問題は放射線のせいでなく、ヒステリ-反応と決めつけ、“放射線恐怖症”という病気 をでっち上げた。
キエフのパラギュイン生化学研究所のナデイダ・グラヤはチェルノブイリ地域に住む(棲む)人と動物の神経細胞を研究し、神経系にみられる損傷の原因は放射線への恐怖のためではなく、放射線のため組織が実際に深刻な障害を受けたためであると報告している。
亡くなった汚染除去作業員たちを検死したところ、その48%は死因が血栓症あるいは循環障害によるものであった。がんは28%の割合で、死因の第2位であった。地域の除染を命じられた旧ソ連軍兵士たちのうち20,000人は治療あるいは研究のプログラムに参加している。彼らの多くは精神的にも肉体的にも重篤な状態にあり、この辛い経験に対処することが困難であると思っている。
ベルン大学病院耳鼻咽喉科のアンドレアス・アルノルドによれば、多くの汚染除去作業員たちが苦しんでいる浮動性めまいの症状は中枢神経系の損傷によるものである。
また、作業員として働いたあと、多くの者が運転中に睡魔に襲われるため、その後の仕事をあきらめねばならなかった。
2.4 精神疾患
1993年1月13日発刊のモスクワタイムズの報道によれば、サンクトペテルブルクにあるクリニックで汚染除去作業員1600人を検診したところ、その80%が深刻な精神的問題に苦しんでいるという結果であった。
また、医療的援助を求めている作業員たちの40%は記憶喪失などの精神神経疾患に苦しんでいることがわかった。
数千人の汚染除去作業員のうち数十人は失語症や抑うつ状態、記憶障害、集中力の喪失に苦しんでいる。
放射線障害モスクワセンタ-に勤務する精神科医ジュリア・マロ-ヴァは作業員の健康問題にとりわけ関心をもち、次のように説明している-私たちの理論は、何らかの理由で、脳への血流が以前に、またおそらくは今でも減少しつづけているというものである。このようなタイプの疾患は作業員では他の被害者よりも多くみられる。
汚染除去作業員にみられる他の症状としてとりわけ多いのが慢性疲労症候群である。
ロガノフスキ-(2000,2003)によれば、0.3シ-ベルト以下の被ばくを受けた人の26%が慢性疲労症候群の診断基準に該当する。作業員では、慢性疲労症候群の頻度は、1990年から1995年では65.5%であったが、1995年から2001年では10.5%に減少していた。一方、いわゆるメタボリック症候群Xは同様の比較で15%から48.2%に増加していた。慢性疲労症候群やメタボリック症候群Xは他の精神神経疾患や身体的疾患への前症状とみなされている。慢性疲労症候群はまた、環境的な影響を受けやすいと考えられており、また神経変性や認識障害、精神神経障害の前駆症状ともみなされている。大脳の左半球のほうが右半球よりも傷つきやすいようだ。
P.フロ-ル・ヘンリ-の報告によれば、さまざまなうつ状態、あるいは統合失調症や慢性疲労症候群のような症状は汚染除去作業員に非常に多く見られ、脳の器質的変化(右ききでは主に左半球の)を伴っており、脳波検査によって客観的に診断できる。彼らの考えでは、これは、さまざまな神経的、精神的疾患が0.15~0.5シ-ベルトの放射線ひばくで引き起こされるということを示しているようだ。
放射線被ばくの症状は早期老化という形でも現れてくる。そしてこれらの神経的老化症状は被ばくの時期が若ければ若いほど、より早く、より深刻に現れる。
彼はまた、脳波検査で脳の左半球に異常を示す疾患は、急性の放射線障害の作業員にも見られたと報告している。また、驚いたことに、これらの精神的疾患や脳波変化は、アフガニスタン侵攻に参加したロシアの退役軍人には見られなかった。その理由は、これらの兵士たちが大きな外傷的ストレスにさらされたが、放射線被ばくを受けなかったためであろう。ただし、チェリノブイリの作業員と違い、彼らは故郷で英雄とみなされることはなかった。
一方、チェリノブイリの作業員と第1次湾岸戦争やボスニア戦争の退役軍人に、磁気共鳴画像法や脳波検査、ポジトロン断層撮影法などの検査を行ったところ、脳の変化は両者で極めて酷似していることがわかった。P.フロ-ル・ヘンリ-の考えによれば、これは湾岸戦争やボスニア戦争での劣化ウランを含むロケット弾の使用に関係があるという。ロケットは空中にウラニウム238酸化物のほこりを放出し、人々に吸入された。そして、ウラン238に暴露された人たちが日本(1945年)の原爆被ばく者と同じような精神神経学的症候群に進行していった。
ロシア科学アカデミ-の神経生理学研究所のL.A.ザボロンコバと公衆衛生省放射線研究所のN.B.ホロドヴァは汚染除去作業員たちに神経学的調査をしたところ、高次認知機能や精神機能が損なわれていた。それらは、思考の遅延、疲労の増大、視覚性・言語性記憶障害、高次運動機能障害などである。これらの症状は早期老化によるものと類似していた。
“フランス-ドイツ チェルノブイリ・イニシアティブ”での研究(訳注:独・仏で資金を出した研究と思われる)では、標準化された系統的精神科面接法(ロマネンコら)を用い調査したところ、精神的障害は汚染除去作業員の36%にまで増加していた。一方、ウクライナ全人口では20.5%であった。うつ病ではこの頻度増加がさらに著しく、汚染除去作業員では24.5%に対しウクライナ全人口で9.1%だった。(デミッテナイア-ら2004 )
1986年から1987年までチェリノブイリ周辺の規制区域で仕事をしていた汚染除去作業員-特に、その後も同地に住み続け、合計3年から5年間過ごした作業員たち-では精神神経学的障害が増えつづけている。そして、250mSv以上の被ばくを受けた作業員では80.5%に、250mSv以下では21.4%に障害がみられた。(p<0.001)(ニャ-グら.2004)
ロガノフスキ-は1990年以降統合失調症の頻度が増加していると報じている;一般の人では人口10,000人当たり1.1人なのに比べ、作業員では5.4人であった。別の報告では、チェリノブイリ地域で生活し、労働していた人々のあいだでは統合失調症の発生頻度は他のウクライナ人に比較して1986年から1997年の期間では2.4倍に、1990年から1997年の期間では3.4倍になっていた。(ロガノフスキ-&ロガノフスカヤ2000)
☆「チェルノブイリ」第Ⅱ章 5節 8.神経系・感覚器官疾病と精神衛生への影響 フェアユース翻訳海賊版シリーズ
http://www.asyura2.com/11/genpatu16/msg/780.html
投稿者 爺さん 日時 2011 年 9 月 25 日
14.疲労を患っている、無作為に選ばれた100人のリクイデーターの内合計26人は、慢性疲労症候群(CFS)の診断基準に合致していた。
従って慢性疲労症候群は、リクイデーターにとって、破局的事故の最も広範に見られる影響の一つかもしれない。(Loganovsky,2000b,2003)
さらに、慢性疲労症候群X(MSX-心臓疾患のリスク要因グループ)の発生率は有意に減少したが(p<0 .001=".001" p="p">
疲労症候群とメタボリック症候群Xは、他の病理の最初の進展段階であるとみなされる。そして疲労症候群は、メタボリック症候群X神経変性・認知障害・神経精神病的障害へと変わり得る。(Kovalenko and Loganovsky,2001; Volovik et al.,2005)
(略)
15.リクイデーターの代表的集団に、Franco-German Chernobyl Initiative(Subproject 3.8)の枠組み内で、混合composit国際診断面接を使用して、横断的研究が実施された。
結果が示したことによれば、リクイデーターの精神障害発生率(36%)は、Ukraine全人口における発生率(20.5%)に比べて約2倍の増加を示し、さらにうつ病発生率の劇的な増加を示した(24.5%対9.1%)。
また不安症(パニック障害)もリクイデーターでは増加していた。(12.6%対7.1%)
同時に、リクイデーターの間のアルコール依存は、全人口のそれに比べて大して高くは無かった。(8.6%対6.4%)これは、このアルコール依存という要因が精神疾患への主要な寄与であるという論理を除外している。(Demyttenaere et al.,2004; Romanenko et al.,2004)
16.1996年、リクイデーターにおいて神経系と感覚器官の疾病率は、国平均の3倍以上であった。(Serdyuk and Bobyleva,1998)
17.リクイデーターの間で1986年から1987年に神経系の疾病率は、1988年から1990年の2倍であった(Moskalenko,2003)
18.1986年、脳障害を患った約80人の男性Ukraineリクイデーターは、脳の前頭葉と側頭葉領域に構造変異と機能障害を有していた。(Antipchuk,2002,2003)
19.1986年から1987年に作業したリクイデーターの自律神経系障害は、1988年から1989年のリクイデーターの障害と、安定性・表現性・発作の変異性・前庭性I-III機能障害の存在・末梢血液動態異常の諸点で異なっていた。
自律神経系障害は、無力症・混乱した記憶・注意欠陥・情緒混乱・神経症・心気症・うつ病の様な、神経精神病的行動と緊密に結びついている。(Romamenko et al.,1995)
20. 神経精神障害と身体病理の発生率増加が(F00-F09)、1986年から1687年に作業したリクイデーター、特にチェルノブイリ退避ゾーン内で数年作業した者の間で、観察された。(Loganovsky,1999)
21.リクイデーターにおいて、脳の典型的構造異常は、前頭葉と側頭葉の皮質-皮質下結合及び脳の深部構造を巻き込んでいる。
その大脳血行動態障害は動脈硬化変異により引き起こされる。
高張性血管緊張・大脳半球非対称性・左半球の貧弱な血行circulationを伴って、狭窄症プロセスの高発生率が見られた。
脳構造の放射線画像診断の病理学的変異は、萎縮・脳室拡張・局所脳傷害を含む。(Loganovsky et al.,2003; Nyagu and Loganovsky,1998)
22.リクイデーターの脳波パターンと自発的及び誘発された脳生体電気的活動のトポグラフィ的配置は、対照群のそれと有意に異なっていた。(Nyagu et al.,1992; Noshchenko and Loganovsky,1994; Loganovsky and Yuryev,2001)
いくつかの事例において、脳の器質的障害が、臨床的神経精神医学的方法・神経生理学的方法・神経心理学的方法・神経画像化方法を用いて立証された。(Loganovsky et al.,2003;2005b)
限られた期間の被曝後生じるこのような障害を引き起こす、高次心理活動劣化の大脳的基礎は、優位半球の前頭側頭皮質病理および皮質-皮質下結合を伴う正中線組織病理である。(Loganovsky,2002; Loganovsky and Bomko,2004)
23.脳障害を患う男性及び女性Ukraineリクイデーターの平均年齢は41.2+-0.83歳であり、人口全体のそれと比べ著しく若年である。(Stepanenko et al.,2003)
24.1990年以来、チェルノブイリ退避ゾーン勤務職員の間で、一般住民と比べて、精神分裂病(統合失調症)発生率の有意な増加があった。(Ukraineで1990年に、10,000人あたり5.4対1.1; Loganovsky and Loganovskaya,2000)
汚染地域で生じる被曝は、皮質-辺縁系機能障害を伴い、また、素因を有する個人に分裂病または分裂病に似た障害を引き起こす、分子レベルの情報伝達障害を伴う脳障害を引き起こす。(Loganovsky et al.,2004a,2005)
25.チェルノブイリ破局が、チェルノブイリから150km以内に住むリクイデーター・農林業従事者に与えた認知的影響の、縦断的研究が1995年から1998年にかけて行われた。
被曝群(特にリクイデーター)の認知パフォーマンスの正確さと効率の4年間平均レベルは、対照群(チェルノブイリから数百キロ離れて居住する健康なUkraine人)よりも有意に低かった。
パーフォーマンスの縦断的分析は、すべての被曝群について4年間に渡って、心理運動の緩慢さとともに正確さと効率の有意な低下を明らかにした。
これらの発見は、イオン化放射線に急性及び慢性に被曝した結果生じる脳機能障害を、強く示している。(Gamache et al.,2005)
8.「チェルノブイリ認知症(痴呆)」と名づけられた現象の発症例が増加しつつある。それは成人の脳細胞破壊により引き起こされた、記憶障害・ライティングwriting・痙攣・脈打つ頭痛を含む。(Sokolovskaya,1997)
9.1986年から1993年にかけてリクイデーターの神経学的疾病率は42倍増加した。(Table 5.49)
10.リクイデーターの脳障害発生は1991年から1998年にかけて25%増加した。2004年までに増加は最大34%になった。(Zubovsky and Tararukhyna,2007)
11.1995年に、リクイデーターの神経系と感覚器官の疾病率は、全国平均の6.4倍を越した。(Russian Security Council,2002)
12.多年に渡り観察された2,000人以上のリクイデーターの40%以上が、血管及び混合要因起源の器質的脳疾患を患っている。
これらの疾病は、長期間の脳虚血と中枢調整機能障害の結果であり、小血管の内皮への傷害の可能性がある。(Rumyantseva et al.,1998)
2005年までに評価された1,000人以上のリクイデーターの内約53.7%が、脳あるいは身体疾患からの障害または機能異常により引き起こされた、精神的欠陥を有していた。(F06,F07)
これらの障害は、破局後10年から12年を経てはっきりと明らかになり、毎年毎年著しく増えつつある。そして、主に前頭葉に局在する脳の拡散的器質傷害の特徴である。(Rumyantseva et al.,2006)
13.また、自己免疫及び甲状腺代謝の病理は、リクイデーターの間に発見された精神的障害の主要な要因である。(Rumyantseva et al.,2006)
《さらにおまけ》
411 名前:地震雷火事名無し(北海道)[]
投稿日:2011/08/18(木) 09:23:35.49 ID:PbxFI2zm0 [2/2]
チェルノでも「記憶力低下」はあったと記憶していますが。
415 名前:地震雷火事名無し(東京都)[sage]
投稿日:2011/08/18(木) 11:08:29.52 ID:phoKXukQ0 [1/2]
重いものでないといいですね。ヤブロコフ・ネステレンコ報告
(注:PDFである)
http://www.strahlentelex.de/Yablokov%20Chernobyl%20book.pdf
をみた感想ですが、参考まで。
ウクライナでは、事故後5年の時点では、循環器系疾患についで、神経系疾患が問題であった模様。
>In 1991 the prevailing primary physical disabilities in the
contaminated territories were due to circulatory problems (39.0%) and diseases of the nervous system (32.3%).
(ウクライナ、46頁パラグラフ18)
・1991年、汚染地域での病身者(訳注・この定義は不明)の主疾患においては、循環器系疾患(39%)及び神経系疾患(32.2%)がよくみられた。
その理解の上で、記憶障害(短期を除く)が関連しそうなものを強引に引っ張りだしてみると、
(1)疲労にも関連しているもので目に付いたには、先ず甲状腺機能低下(>>194、poor memory)かな。あとは、慢性疲労症候群。
(2)疲労には関係しないものだと、チェルノブイリ認知症。
>“Chronic fatigue syndrome” (慢性疲労症候群).excessive and unrelieved fatigue(とれない疲れ),fatigue without obvious cause (理由なき疲労), periodic depression,memory loss (記憶の喪失),diffusemuscular and joint pains, chills and fever, frequentmood changes, cervical lymph node sensitivity,weight loss; it is also often associated with immune system dysfunction and CNS disorders(中央神経系障害).
(322頁パラ6)
>There are increasing instances of a phenomenon termed “Chernobyl dementia,”(チェルノブイリ認知症)
which includes disorders of memory, writing(記憶力・筆記力の障害),convulsions,and pulsing headaches,caused by destruction
of brain cells in adults
(ロシア、109頁パラ8)