東京の杉原浩司(福島原発事故緊急会議/緑の党 Greens Japan)です。
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昨日10月19日に行われた第6回原子力規制委員会を傍聴しました。冒頭の議題である「新たな安全基準(シビアアクシデント対策規制を含む)の策定の進め方について」において、「検討チーム」の外部専門家の驚くべき人選が明らかになりました。以下の記事や配布資料に書かれています。
原子力規制委:安全基準検討メンバー決定 25日初会合(毎日、10月19日)
http://mainichi.jp/select/news/20121020k0000m040061000c.html
発電用軽水型原子炉の新安全基準に関する検討チーム
(注:PDF)
http://www.nsr.go.jp/committee/kisei/data/0006_01.pdf
なんと、ストレステスト意見聴取会の委員を務め、原子力業界から献金を受けた「利益相反組」として厳しい批判にさらされていた【阿部豊(筑波大学大学院教授)】、【山口彰(大阪大学大学院教授)】の両教授が再び起用されています!
「利益相反」という批判が広がるきっかけとなった人物たちの起用は、本来あり得ないことです。反省なき人選と言わざるを得ません。即刻2人を外し、原子力に批判的な専門家に差し替えることを要求します。
さらに、同じく19日の委員会で決定された「緊急事態応急対策委員」の「原子炉等関係」8人のうち、なんと「日本原子力研究開発機構」のメンバーが7人も入っています。「日本原子力研究開発機構」の幹部だった更田豊志委員自体が、「原子力事業者」の委員への就任を禁じた規制委員会設置法違反を指摘されている中で、「お友達人事」とも言うべき人選です。
緊急事態応急対策委員の任命について
(注:PDF)
http://www.nsr.go.jp/committee/kisei/data/0006_07.pdf
旧保安院の時代と何ら変わることのない(もっとひどいかも)こうした人選は、まさしく「原子力ムラ」の復権を告げています。
人選理由の説明すらないまま、こうしたひどい人事をスピード決定していくことは許されません。はっきりと抗議の声をあげて、「利益相反」メンバーらの辞任を求めていきましょう。
※なお、「発電用軽水型原子炉の新安全基準に関する検討チーム」の第1回会合(公開)は10月25日(木)に予定されています。まもなく、詳細や傍聴申し込み要項などが規制委員会のホームページに掲載されると思います。ぜひ、傍聴も含めて厳しい監視の目を向けていきましょう。