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2012年5月3日木曜日

「市民と科学者の内部被曝問題研究会」が起動した


《ある人から》

はなゆーさん、これの拡散をお願いします。重要な文。TWITTERの皆様が読むべきです。

命を守る被曝防護を目指して「市民と科学者の内部被曝問題研究会」を立ち上げました。


http://chikyuza.net/n/archives/22498

矢ヶ崎:劣化ウラン弾はウラニウム238を使用することに寄ります。核分裂をもたらすものではなく、ウランの質量の大きいことを利用して戦車に穴をあけて破壊するための砲弾です。質量の大きい重いウランが熱により燃えやすいことが、劣化ウランの徹甲機能を飛躍的に増加させます。その際生ずる酸化物のエアロゾールが危険をもたらします。ウラニウム238の半減期が45億年と長いものですから単位時間当たりの放射線数は少なく、ICRP論者は「5グラム飲んでも危害は出ない」と主張しました。典型的にICRPのリスクモデルの誤りを示すケースです。

 エアロゾールは放射性微粒子の構成であり、内部被曝では時間的と空間的に危害が与えられます。空間的条件は、アルファ線は40マイクロメートルしか飛ばずにその間に10万個の分子切断を行います。また、アルファ線にはバイスタンダー効果が顕著であり、今まで考えられていた以上に非常に高いリスクをもたらします。今までは、放射線の影響は、単に放射線に打撃された細胞に留まると考えられていましたが、打撃された細胞の周囲にある打撃されていない細胞に、遺伝子の変成がもたらされるということが発見されました。

*バイスタンダー効果とは、打撃されていない細胞の遺伝子が影響を受けてしまうもので、内部被曝の危険さをさらに浮き彫りにするものです。

*半減期の長いアルファ線による被曝は、時間的には間隔を置いた放射が、細胞の修復過程を襲い、遺伝子が一度変成されてから次の変成までの期間を、再打撃により短縮させ、発がんまでの期間を短縮させる恐れがあります。

*イラクには、1991年の第1次湾岸戦争では、300トンから800トンの劣化ウラン弾が主としてバスラ地方に使用され、2003年の第2次湾岸戦争では1000トンから2000トンがバグダット等の人口密集地にも使用されたといいます、ボスニア紛争にも使用されました。被弾した地方には、おびただしいがん等の発生が報告されています。白血病、リンパ腫、脳腫瘍、出生児の先天的形成異常、死産、・・・。攻撃したアメリカや国連軍等の兵士やその家族にも被害が及んでいます。

*1995年と1996年には、沖縄の鳥島に合計1520発、約200キログラムの劣化ウランが、米海兵隊のAV-8B(ハリヤー)2機により機銃掃射されました。1997年に発覚した時の第一声で米軍は沖縄県民に向けて「劣化ウラン弾は放射能では無い」と言明したのです。その後、米軍は何回かの調査に入り、ホットスポットが見つかると周囲の土砂を取り除き、「鳥島には残留した放射能は無い」と発表することを繰り返し基本的な撤去作業は何も行わずに済ませてしまいました。米軍は劣化ウランが「嘉手納弾薬庫と岩国基地にある」と明言しています。日本政府は繰り返しの住民の要求にもかかわらず、撤去要求はついに出しませんでした。

このような劣化ウラン弾の被害はICRPでは全く予見できないのです。ICRPが市民の命を守ることには典型的に無力であり、逆にアメリカ軍などにとっては、軍事的使用を容認してくれるありがたい「防護体系??」をICRPは提供しているのです。

本委員会は、ECRR2003年モデルの発表以降、当モデルの予測を裏付ける疫学的報告があったことを指摘しておく。すなわち、2004年のオケアノフによるベラルーシにおけるチェルノブイリの影響報告、および2004年のトンデルによるスウェーデンにおけるチェルノブイリの影響報告である。

矢ヶ崎:アメリカは、核恫喝政策を維持するために、いつでも核兵器を使えて、いつでも核戦争ができる体制が必要だと考えてきました。そのためにウランの濃縮工場はいつでも稼働させておく必要がありました。原発は、アメリカがウラン濃縮工場を経常的に夜も昼も運転させ続けるために考え付いた商売だと言われます。そもそもが「核戦略上必要」だったのです。たかがお湯を沸かすだけのために、このような危険な装置を使おうなどとは、健全な社会を望む健全な市民は、絶対に考えないことです。基本的に現状は放射能を技術的にコントロールする技術を持ちません。ただ封じ込め、冷やし続けることだけが、異質な危険に対応するものです。いつまでも封じ込め続けられるはずがありません。技術では解決できない、危険を内包するものを継続する必然性は全くないのです。

14、 本委員会の勧告を列挙する。あらゆる人間的活動をふくむ公衆への最大許容線量は、0,1ミリシーベルトを超えるべきではなく、原子力作業従事者にたいしては2ミリシーベルトとすべきである。これによって原子力発電施設および再処理工場の操業はきびしく削減されることになるが、人類の健康障害があらゆる評価の中にふくまれており、原子力発電は犠牲が大きすぎるエネルギー供給の方法であるという本委員会の確信がここに反映されている。どんな新しい実践においても、すべての個々人の権利が尊重されるやり方で正当化されなければならない。放射線被曝は、利用可能な最新技術を駆使して合理的に達成しうるかぎり低レベルに抑えられるべきである。最後に、放射性物質の排出という環境影響については、すべての生命システムにたいする直接・間接の影響をふくめた全環境との関連性において評価されなければならない。


がれきは「放射能は拡散するべからず、焼却するべからず」という大原則の上で処置しなければなりません。強汚染地帯に野積みされたものは必ず汚染されています。「汚染されていないがれきはありえない」というくらいに言いきって良い状態だと思います。原子炉の中にあるときは「放射能は封じ込める」に徹してきたはずです。それが事故で放出するや、広域に拡散せよとは何事でしょうか!全く矛盾極まりない対応です。何より政府と東電が明確な責任と実践を示すことが必要です。

 「除染すれば住めるようになる」ということは現在の高汚染状況では誤った考えです。チェルノブイリ周辺3カ国は、年間1ミリシーベルト以上の汚染地域は、移住権利区域(移住を申請すれば国が責任を持つ。住んでいても良いが特別の注意が必要)、5ミリシーベルト以上は、移住義務(住んでいてはいけない)という限度基準を持ち、住民を保護しています。日本の基準はそれに対応する基準としては20ミリシーベルト、50ミリシーベルトであり、国際的にみても経験を学んでいません。国民を捨てていると非難されても当然です。「直ちには影響はありません」、「必要なのは安心している心です。にこにこして暮らしましょう」では、民を捨てることそのものです。しっかり民を守る立場に政府を立たせることが必要です。

矢ヶ崎:アメリカは、核恫喝政策を維持するために、いつでも核兵器を使えて、いつでも核戦争ができる体制が必要だと考えてきました。そのためにウランの濃縮工場はいつでも稼働させておく必要がありました。原発は、アメリカがウラン濃縮工場を経常的に夜も昼も運転させ続けるために考え付いた商売だと言われます。そもそもが「核戦略上必要」だったのです。たかがお湯を沸かすだけのために、このような危険な装置を使おうなどとは、健全な社会を望む健全な市民は、絶対に考えないことです。基本的に現状は放射能を技術的にコントロールする技術を持ちません。ただ封じ込め、冷やし続けることだけが、異質な危険に対応するものです。いつまでも封じ込め続けられるはずがありません。技術では解決できない、危険を内包するものを継続する必然性は全くないのです。

*原爆が落とされ、ビキニで被災したこの日本で、フクシマが起こり、三度被曝の被害者が隠ぺいされようとしています。被害者が切り捨てられようとしているのです。棄民を積極的に「考え方として」指示しているのがICRPです。ICRPは今までの犠牲者隠しと同様に、フクシマでの犠牲者をさらに隠す恐れがあります。それはホールボディーカウンターなどの内部被曝計測を極めて短時間でこなし、全ての人に計測によって「科学的に」内部被曝はありませんでしたと、証明しようとしています。測定したというパフォーマンスで実際に被曝している実態を糊塗しようとしているのです。日本の市民はこれを許してはなりません。政府や行政をありのままに誠実に対応する機関に代えなければなりません.

すでに深刻な健康被害が、子どもたちだけでなく大人にもたくさん現れています。福島界隈だけでなく、関東圏を含む広範囲な地域から、鼻血、口内炎、抜け毛、充血、生理異常、気管支炎、下痢、咳、倦怠感、皮膚斑点、微熱、食欲不振・・・が、3.11以降の健康変化として訴えられています。しかしながら、病院での対応はけんもほろろに、「こんな程度の放射線被曝で、こんな症状が出るはずがない」、「放射線を気にするより、明るくはつらつとしていた方が何倍もましです」という対応をされるという。憂慮すべきことですが、多くの病院の医師がICRPのみの教育を受けて、内部被曝の実態を認識していないからだと思います。

 内部被曝では放射性物質は身体のあらゆるところに運ばれて、放射線を発射しますので、あらゆる健康被害や病気が、必然的にでてくるのです。チェルノブイリを含めて新しい放射線障害の情報が続々と届いています。あらゆる病院のあらゆる医師は、最先端に立たされた心持で放射線被害の実態を学習し、現場に来る市民の健康変調に最大限の「医の倫理」を発揮して対応していただきたいのです。決して「医の安全神話」という、人権の対極にある権威主義を押し付けるようなことは行わないでほしいと思います。

 チェルノブイリの周辺と比較して、フクシマと同等レベルの汚染があったところでは大変な健康被害が出ています。福島市、郡山市等を含む中通りは、チェルノブイリ西方100キロから150キロメートルに展開するルギヌイ地区(ウクライナ)の汚染状況と同程度です。ルギヌイ地区では、子どもの甲状腺の病気・悪性腫瘍の超多発、免疫力の低下、平均寿命の短縮、生まれた赤ちゃんの先天性形成障害、病弱、等々が観測されています。これらの健康被害が、福島では出ないから「安心してにこにこしているのが大事」などというのは、いったい何を狙って話をしているのでしょう?ましてや、放射性ヨウ素が大量に漏れ出した時に、政府は安定ヨウ素剤を配布可能なのに、とうとう投与しませんでした。パニックを恐れたからだと一部ではいわれていますが、これほど人命を軽んじた「ストレスが病気を招く論」はありえないでしょう。人をばかにするにも限度があります。

 福島県の実施した子どもの甲状腺検査では、30%の子供に、しこりあるいは嚢胞が観測されました。ベラルーシでの研究結果からは、子どもの甲状腺にはセシウムが多量に入っています。このことは今なお、子どもたちの甲状腺はセシウムの放射線で撃たれ続けられていることを物語っています。福島県では2年後まで、検査をしないといっているようですが、少なくとも半年に一遍は、緻密な健康調査をするべきです。福島県内の子どもだけでなくて、全国の子供に、個人負担なしの丁寧な健康診断と治療制度が必要です。

 福島県の汚染状態は、チェルノブイリ周辺国で、「移住義務」とされている汚染度以上の地域が遍在します。汚染度からいえば、とにかく避難するべき地域なのです。逆に政府によって、呼び返されるような事態を迎えていますが、避けなければなりません。特に子どもたちには、集団疎開させて安全をまず、確保させるべきです。

日本という国は、被爆犠牲者を最大限隠ぺいする「科学の操作」が行われた舞台を提供し、核兵器による恫喝する軍略を支え、原発犠牲者を最小に見せる「科学操作」を展開する拠点を提供してきました。残念ながらそのICRPの支配体制が、戦後67年になる今日も続いているのです。

 日本の良心ある市民と科学者は職業や専門の如何によらず、この「良心を売り渡した似非科学」に終止符を打つ必要があります。具体的で明瞭な科学論を持って、健全な社会を求める市民力を持って、ICRP体制に終止符を打つ必要があります。

 私どもは、被曝の科学をめぐる歴史を明らかに、科学らしい内部被曝研究を実施し、命を守る被曝防護を目指して、「市民と科学者の内部被曝問題研究会」を立ち上げました。市民の皆さんと科学者が手を取れば、いのちを守れる展望を開くことが可能であると思います。



〔放射能〕東京都下水道局「八王子でヨウ素131を検出した」


258 名前:地震雷火事名無し(dion軍)[sage]
投稿日:2012/05/03(木) 18:54:54.14 ID:pte5Pr1Z0

東京都下水道局の定期報告を見てみたら、八王子でヨウ素131が久々に検出されているんだよな。いまさら感のある問いかけだが、これどう読む?
セシウムは下水に流れてくるとして、いまどきヨウ素ってどういうことよ?
ヨウ素が出てる事象というより、福一の本当のダメージが知りたい。
誤検出でもなかろうし・・・。福一行きゃ、ヨウ素はあるだろうし・・・。

http://www.gesui.metro.tokyo.jp/oshi/infn0616.htm




共同通信「志賀原発の近くに活断層か」


[タグ]富来川南岸断層。活断層。渡辺満久。鈴木康弘。



☆志賀原発近くに活断層か 耐震安全性に影響も (共同通信)

http://www.47news.jp/CN/201205/CN2012050301001393.html

北陸電力が実施した海底調査データの分析から、原発西側の海域まで続く可能性が高い。

〔放射能〕長期間の低線量被曝は「一度にまとめて被曝」よりも危険かも


スリーマイルの疫学調査をしたBeyea博士によると、放射線量は長期間に渡り少しずつ受ける方が、一度にドカンと受けるよりも危険かもしれない。


☆The Low-Level Radiation Puzzle
(米紙ニューヨークタイムズ)

http://green.blogs.nytimes.com/2012/05/02/the-low-level-radiation-puzzle/

Dr. Beyea, however, proposes that doses spread out over time might be more dangerous than doses given all at once. He suggests two reasons: first, some effects may result from genetic damage that manifests itself only after several generations of cells have been exposed, and, second, a “bystander effect,” in which a cell absorbs radiation and seems unhurt but communicates damage to a neighboring cell, which can lead to cancer.




《おまけ》

2/7の東京新聞・中日新聞夕刊「紙つぶて」。
「低線量被ばく」
http://pic.twitter.com/IKrBfAre 



☆線量限度の被ばくで発がん 国際調査で結論
(共同通信。2005年6月30日)

http://www.47news.jp/CN/200506/CN2005063001003768.html

http://www.asyura2.com/11/genpatu8/msg/582.html

放射線被ばくは低線量でも発がんリスクがあり、職業上の被ばく線量限度である5年間で100ミリシーベルトの被ばくでも約1%の人が放射線に起因するがんになるとの報告書を、米科学アカデミーが世界の最新データを基に30日までにまとめた。報告書は「被ばくには、これ以下なら安全」と言える量はないと指摘。国際がん研究機関などが日本を含む15カ国の原発作業員を対象にした調査でも、線量限度以内の低線量被ばくで、がん死の危険が高まることが判明した。

低線量被ばくの人体への影響をめぐっては「一定量までなら害はない」との主張や「ごく低線量の被ばくは免疫を強め、健康のためになる」との説もあった。報告書はこれらの説を否定、低線量でも発がんリスクはあると結論づけた。

業務や病気の診断や治療で放射線を浴びる場合でも、被ばく量を低減する努力が求められそうだ。

米科学アカデミーは、従来被ばくの発がんリスクの調査に用いられてきた広島、長崎の被爆データに加え、医療目的で放射線照射を受けた患者のデータなどを総合し、低線量被ばくのリスクを見積もった。

それによると、100ミリシーベルトの被ばくで100人に1人の割合でがんを発症する危険が判明。この線量は、胸部エックス線検査なら1000回分に相当するという。また、100ミリシーベルト以下でもリスクはあると指摘。10ミリシーベルトの被ばくになる全身のエックス線CTを受けると、1000人に1人はがんになる、とした。

また、国際がん研究機関などが約40万7000人の原発作業員らを長期追跡した調査では、100ミリシーベルトの被ばくにより、がん死の危険が約10%上昇するとの結果が出た。調査対象の平均累積被ばく線量だった約19ミリシーベルト程度でも、がんの死亡率がわずかに高まる可能性が示された。

日本の商業原発では2002年度の1年間に作業員が浴びた線量の平均値は1.3ミリシーベルト、最も多く被ばくした作業員は19.7ミリシーベルトだった。




☆最近の低線量被曝の影響に関する話題 
(原子力資料情報室通信)

http://www.cnic.jp/modules/smartsection/item.php?itemid=6

各国での放射線防護の理念や安全規制に大きな影響力をもつ国際放射線防護委員会(ICRP)の基本勧告が、今年5月に出る予定になっていたが、進行状況をみていると、新勧告が発行されるのは来年になりそうだ。

本誌342号でもお伝えしたが、今回の改訂は、これまでの改定作業とは大きく異なり、作業の区切りごとに委員会における議論と改訂の内容が公開され、委員会のホームページ
http://www.icrp.org/news.asp
などで勧告案の草稿に対するコメントを受けつけながら作業が進められている。

新勧告案は、自然放射線レベルを前面に出し、新しい体系にすることが強調されている。自然放射線に相当する領域を「ノーマル・バンド」として、当初、公衆と作業者を区別せず、個人の年間実効線量に関する線量バンドが提案されていたが、これまでの防護体系とあまりにも違いすぎると、各国から猛烈な反対があった。

ICRPは議論を経て、「線量限度」、「集団線量」、「ALARA(as low as reasonably achievable、合理的に達成できる限り低く)の原則」などのコンセプトは維持することを決めたとしているが、その中身はかなり変化している。

数mSv以下の被曝は切り捨てる

ICRPは、被曝線量に応じてがんや白血病が発生する、しきい値のない直線反応関係(LNT)仮説の概念を変えることなく、その適用範囲を限定しようという意図を打ち出した。「数ミリシーベルト以下の放射線はLNTの対象からはずす」というものだ。「障害の発生におけるしきい値の有無にかかわらず、検出できないようなレベルのリスクは、問題とはならない」、また「LNT仮説は放射線防護・放射線管理のための仮説であり、これに基づいて現実に起こる障害の算定を行なうべきではない」との記述が、随所に繰り返されている。

自然放射線レベルの線量は、取るに足らないものとして切り捨ててしまおうとする姿勢が鮮明に打ち出されている。

また、組織加重係数が新しいリスクデータに基づき変更され、生殖腺の係数がこれまでの4分の1に切り下げられたことも問題だ。

考慮されなくてはならないことは、ICRPのリスク評価の基本となっている広島・長崎の被爆者の追跡調査は、原爆炸裂という過酷な状況下で生き残った"じょうぶな"人々のデータであることだ。幼児をはじめ身体的弱者とみなされる人々は熱風や爆風、急性放射線障害などで直後に死亡していることが多い。また、女性の被爆者の場合、妊娠に至らず死亡したり、受胎できなかった可能性が強い。若年者に対するリスクや遺伝的障害については信頼できるデータは少ない。これらのデータに基づく線量モデルやリスク評価には不確かさがつきまとう。

これまで低線量域については、LNT仮説を使って、低線量での影響を高い線量域での影響から単に被曝量に比例して考えるとされてきた。だが実際には、線量効果係数なるものを導入して、低線量の影響を高線量の半分に値切っている。しかし、原爆被爆者のデータは、むしろ低線量になると単位線量当たりの影響が大きくなることを示している。

この不確かな線量モデルに基づくリスク評価により、原発や再処理工場、原発労働者たちに起きている健康被害、チェルノブイリ事故以降のがんや小児白血病発生の増加にたいして、「被曝線量が低すぎる」と、放射線被曝との因果関係を否定されてきた。

欧州での活発な議論

ヨーロッパ放射線リスク委員会(ECRR)は、これまでのICRPらの不確かなリスク評価を根底から見直し、新しいリスクモデルを開発するという難題に取り組み、『ECRR2003年勧告』を出した(本誌360号参照)。

内部被曝の影響評価や、明らかになってきたゲノム不安定性※やバイスタンダ―効果※などの影響も考慮している。これらの放射線生物影響については、発生のメカニズムも不明な段階なので、定量的評価に結びつけるのはかなり無理があると思うが、画期的で重要な提案と評価する。

英国保健省と環境・食糧・農村問題省から資金援助を受け、内部放射線被曝リスク調査委員会(CERRIE)は、昨年10月、『CERRIEマジョリティ報告』を発行した(これに関するプレスリリースの翻訳を
http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=82
に掲載している)。

報告書は、現在の内部被曝リスクの評価方法は、不確実性が大きいので、そのことを十分考慮して、慎重に政策と規制の決定を行なうべきである。内部被曝のリスクに関する最新情報を考慮して、もっと断固とした行動をとる必要がある。政策立案者や監督機関は予防措置を考慮しなくてはならない、と提言している。

委員会は、2001年に前環境大臣M.ミーチャによって設立された。原発周辺とチェルノブイリ事故後のがん発生が増加していること、内部被曝リスクへの危惧から出発したもので、目的は、これまでほとんど外部被曝にだけ基づいていたリスクモデルを、内部被曝に適用することが妥当かどうかを決めることだった。大学や英国放射線防護局(NRPB)などの研究者、原子力産業、環境団体の代表、ECRRの中心的なメンバーであるC.バスビー、R.ブラマルら12人で構成されている。

 バスビーとブラマルは、意見の相違がある部分については、その理由を説明し報告書に反映させることを主張したが、受け入れられず、彼らの見解は排除された。このため、報告書に同意しなかったが、彼らの『CERRIEマイノリティ報告2004』は、マジョリティ報告に先立ち発行されている。また、ブラマルによる委員会での議論の内容を示した“CERRIEの誤り”が発表されている(その翻訳を
http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=107
に掲載した)。

これらの動きの背景には、セラフィールド再処理施設がもたらした深刻な汚染問題がある。1983年、英国ヨークシャーテレビが製作したドキュメンタリー『ウィンズケール核の洗濯工場』が放映され、センセーションを巻き起こした。再処理工場に隣接するシースケール村の子どもたちの間に、白血病が英国平均の10倍も多発していることを告発したものである。

放映された翌日、当時のサッチャー首相は、番組の内容を検討する諮問委員会(ブラック委員会)を発足させた。さらに、環境放射線の医学的側面に関する委員会(COMARE)が報告書をまとめている。どの報告書も因果関係を否定したものだったが、国民的関心が高まり、政府も科学者も緊張感をもって、取り組まざるを得ない状況であることは確かだ。

日本でも開かれた議論が必要

日本では原子力安全委員会が組織した放射線障害防止基本専門部会の低線量放射線影響分科会(主査:丹羽太貫京都大学放射線生物研究センター教授)が、2001年9月にスタートし、2004年3月、「低線量放射線リスクの科学的基盤」をまとめた。しかし、この報告書は、新しく組織再編された放射線防護専門部会にあげられたままで、まだ正式な報告書にもなっていない。早急に正式な発表を望みたい。

この分科会では、ICRP90年勧告では扱っていない放射線リスクの数量化に直接関係する新しい生物学的現象に着目して、防護基準や安全規制に与える影響などについて、リスク評価の観点から現状と課題について検討した。

この分科会を傍聴していて感じたのは、かなり率直な意見交換と活発な議論がされた貴重な専門家会議だったということだ。「これまで原子力開発側の要望に即してきてしまっているが、ほんとうに中立的なBEIR(電離放射線の生物学的影響に関する米国科学アカデミー委員会)またはNRPBのような機関が日本にも必要だ」などの発言もあった(本誌340号参照)。分科会は各分野でのそうそうたる専門家の会議であったが、英国のCERRIEのような異なった立場のメンバー構成での開かれた議論の場も必要だ。

(渡辺美紀子・スタッフ)




▼被曝対策の動画 トンデル博士の福島講演▼

534 名前:地震雷火事名無し(西日本)[sage]
投稿日:2012/02/04(土) 20:07:28.94 ID:J8iXit6e0 [2/2]

低線量・内部被ばく どう向き合う チェルノブイリ影響研究 トンデル博士
http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20120203155612664



トンデル博士福島公演1/31 (訳者:今中哲二さん)

http://www.ustream.tv/recorded/20128110

http://www.ustream.tv/recorded/20128249

http://www.ustream.tv/recorded/20128430

http://www.ustream.tv/recorded/20128612

http://www.ustream.tv/recorded/20128754

http://www.ustream.tv/recorded/20128943




〔写真〕ワタミの「勤務表」が過激である


983 名前:名無しさん
投稿日:2012/05/03(木) 16:29:27

https://twitter.com/#!/WatamiKabunushi/status/174861329436385280/photo/1/large

ワタミのこの勤務表は酷い。

共産党あたりが国会で取り上げるべきだし、民主党だってこいつを証人喚問してもいいレベルだろう。

駐日カナダ大使館の「査証部」がなぜか閉鎖された


ブランクながーい
https://twitter.com/#!/sonomarcoda/status/197884320277467136

5月1日付で在日カナダ大使館の査証部が閉鎖され今後は査証・移民等業務は在フィリピン・カナダ大使館に移行したことをご存知でしょうか。理由はコスト削減と業務合理化とのこと。表向きの理由とは異なる深刻な理由があるとしか思えません。日本が崖っぷちにあることの現れでは

日本・中国・韓国が「国債」を相互購入


日中韓財務相・中央銀行総裁会議は、3カ国が国債を相互に購入して経済関係を強化することで合意。
2012/05/03 11:26  【共同通信】

〔放射能メモ〕三井化学岩国大竹工場の劣化ウランは「粉状」で保管


☆劣化ウラン、国に調査要請へ (中国新聞)

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201205020009.html

http://www.peeep.us/499ab562

劣化ウランは粉状で二重のドラム缶に保管。流出しないようコンクリート壁(高さ1メートル)の内側に収められている。



【空撮写真】

onodekita
http://twitpic.com/9ejni5
Aが爆発。Bが倉庫らしい。 じゃあ、なぜもこんなにも線量が高いのか。企業には説明する義務がある



【動画】

Chemical blast video: Twin explosion hits Japan plant
(離れた地点から白煙と黒煙が上がっている)
http://youtu.be/wxRddIOMLU8



〔小沢裁判〕小沢氏を控訴するかどうかは9日に決定


☆民主党・小沢元代表の控訴、9日に結論
(日本テレビ動画ニュース)

http://www.news24.jp/articles/2012/05/03/07204966.html

民主党・小沢一郎元代表が政治資金規正法違反の罪に問われた裁判で、検察官役の指定弁護士は2日、東京地裁の無罪判決を不服として控訴するかどうか、9日に決定することを明らかにした。

【速報】Former NFL linebacker, Junior Seau, reportedly found dead in his home.


ABC World News
https://twitter.com/#!/ABCWorldNews/status/197763461814558722
BREAKING: Former NFL linebacker, Junior Seau, reportedly found dead in his home.

http://abcnews.go.com/Entertainment/junior-seau-shooting-reported-nflers-home/story?id=16263047#.T6GFTOt1Cdu
A shooting was reported today at the home of former NFL linebacker Junior Seau in Oceanside, Calif., according to multiple media outlets.

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