[Tags]福島県田村市都路地区。避難指示解除。
☆Fukushima nuclear accident: Three years on, residents move back to danger area
(フランス24 2014-05-21)
http://www.france24.com/en/20140520-focus-japan-fukushima-nuclear-accident-residents-return-danger-area-tamura/
Three years after the Fukushima disaster, residents have been allowed to return to live within what was previously a no-go area near the nuclear plant. It's the first time that residents have been able to move back to areas less than 20 kilometres from the accident site. Our correspondents went to meet the residents of Tamura, who face an incredible challenge to rebuild their lives.
《以下は仮訳》
☆福島原発事故:3年が経ち、住民は危険区域に帰る
(France24 English)
http://www.asyura2.com/14/genpatu38/msg/819.html
投稿者 無段活用 日時 2014 年 6 月 21 日 11:34
福島の大事故から3年、原発に近いかつての立入禁止区域内に帰って生活することが、住民に許可された。事故発生地点から20km以内の区域に戻れるようになったのは、今回が初めてだ。生活の立て直しという途方もない挑戦に挑む田村の住民に、フランス24の記者たちは会いに行った。
(略)
(プレゼンター)
…、それから3年後に帰郷して再出発する。しかも、そこは高レベル放射線区域内であることを考えてみよう。それが、福島原発周辺の事故発生地点から20km圏内のかつての立入禁止区域に帰る人々の状況だ。フランス24のマリー・リントン記者とジャスティン・マッカリー記者が、生活の立て直しという途方もない挑戦に挑む田村の街の住民に会いに行った。
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(ナレーション)
福島の大事故から3年、ムナカタ・ヤスコ氏は原発から17kmの場所に位置する自宅に向かっている。
(ムナカタ・ヤスコ氏、田村市からの避難民)
家に帰った方がいいのなら、こうした山深い環境でも…。私は長年ここに住んできた。
(ナレーション)
この老婆は、福島第1原発周辺の最近まで立入禁止区域の一部だった場所の自宅にやっと帰ることが可能となった、353人の1人だ。原発から20km圏内の区域に住民が帰宅を許されたのは、今回が初めてだ。
(ヨシダ・フサオ氏、大工)
地震のためにタイルが粉々になった。床は修繕が必要だ。ここは台所だが、何年も人が住んでいないので状態は良くない。
(ナレーション)
ムナカタ氏は80歳で再出発しなければならない。家の穀物は廃棄された。また牛たちは、原発避難区域内の他の家畜の大部分と同様、当局によって安楽死を強いられた。
(ムナカタ・ヤスコ氏)
血圧は上がったし、眠ることもできなかったが、当局が牛を再び飼う許可をくれたので、農業をまた始める予定だ。
(ナレーション)
戻った避難民たちは、3重災害によって生じた放射線にいまなお直面している。除染作業にもかかわらず、ここの放射線レベルは年間1ミリシーベルトの最終目標よりまだ高い。ムナカタ氏は自分の健康に不安はあるものの、今年の秋に田村に戻る予定の孫のことを心配している。
(ムナカタ・ヤスコ氏)
戻ってくるミサキのことを、私は心配している。子供は家の中に居たがらず、外で時間を過ごしたがる。
(ナレーション)
田村の当局者によれば、帰宅可能な住民353人のうち、実際に帰宅したのは27人だけだ。しかし、市長は街の再生を信じている。彼は放射能ゼロとの保証を受けた地元のミネラルウォーターを手に持ち、安全性を示している。
(冨塚宥暻(とみつか ゆうけい)氏、田村市長)
田村を再開することは非常に重要だ。20kmの避難区域によって、同じ地域に住む人たちが分断された。一方では人々は普段どおりの生活を続けたのに、もう一方では人々は家を離れなければならなかった。
(ナレーション)
古道小学校の再開が田村再生のカギだ。ここは福島第1原発から22kmに位置する、原発に最も近い学校だ。
(根内喜代重氏、古道小校長)
学校の再開により、私たちは子供たちが帰ってきたことを示すことで、地域の人々を励ますことができる。彼らは子供たちの幸せそうな声を再び聞くことができる。
(ナレーション)
66人の児童で4月始めの新学年はスタートしたが、児童は原発事故前の99人より減った。放射線が目標水準を下回ることを示す線量計が校庭にあることを除けば、普通の学校と同じ光景だ。
(根内喜代重氏、古道小校長)
外遊びに制限はない。いかなることにも制限は全くない。
(ナレーション)
田村の全住民が、彼の楽観主義と同じわけではない。住民たちは、避難命令が出なかった街の他所にある、現在も住んでいる仮設住宅に戻ってはいけないと言われている。
(サイトウ・キタロウ氏、原発避難民)
当局者たちは帰宅する人に1人90万円ずつ払うことを約束したが、安全への不安を軽く見せるためにお金を使っているのだ。
(ナレーション)
田村市に続いて他の自治体が避難命令の解除を準備しており、今後2年以上かけて規制を解除した地域に約30,000人が戻る見通しだ。
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(プレゼンター)
ここから暫く、カナダから独立系原子力コンサルタントのマイケル・シュナイダー氏に参加していただく。
こんにちは、参加していただき有り難う。
さて、福島原発周囲の放射線レベルはまだ高いが、人々の帰宅を許可するのは早すぎないか?
(マイケル・シュナイダー氏、独立系原子力政策アナリスト)
早すぎるように強く見える。ここでの最大の問題は、日本政府や福島原発の旧事業者・東電が、2011年の出来事の前のように物事全てが運べるという幻想を与えようとしていることだ。これは最も危険なことで、なぜなら、以前のように決して行かないことは明らかだからだ。さらに、年間20ミリシーベルトまでの放射線被曝を容認するよう政府は特別な措置を講じているが、年間20ミリシーベルトとは、原子力作業者なら原子力施設で受けたかもしれないという値に相当する。それがいまや、成長した大人よりもずっと放射線に敏感な子供たちのための上限値になっている。だから、人々を帰宅させるという決定にはあらゆる種類の不安が内在している。
(プレゼンター)
私たちのレポートでは、子供は外で遊びたがると女性が語っているが、最も近い学校の子供たちには制限が全くない。屋外か屋内かで、違いが本当にあるのか?
(シュナイダー氏)
そう、確かにある。問題は、彼らが「除染した」と呼ぶ場所の多くは、基本的に放射能レベルを下げたというだけの意味だ。放射能を全ての場所から除去することは不可能だ。それでも、雨や嵐などの天候条件のために、非汚染地域の放射性物質がいわゆる「除染した」地域を再び汚染するという問題もある。そのため、状況が留まっていることはない。そこは線量が低いからその低い状態が続くだろう、というわけにはいかない。外の場所が家や建物の中よりも天候の変化をずっと受けやすいのは明らかだ。
(プレゼンター)
政府は何をすべきとあなたは考えるか?
(シュナイダー氏)
事故現場を安定させるためにあらゆる措置を講ずると決めることが最も重要だ。福島の現場そのものをだ。なぜなら。私たちがこれまで見てきた以上に事態が実際に悪化するシナリオがまだあり得るからだ。人々に帰宅できるといういかなる希望や幻想も与えてはいけない。それが最優先であるべきだ。これまで行われてきた決定には、その方向だけが全く見えてこない。
いわゆる「凍土壁」を見ると良い。凍土壁はかなり話題になっている。これは地面の壁を凍らせたようなものを意味し、現在それを地下に押し込もうとしているところだが、これには汚染水の管理という大きな問題が生じるに違いない。この凍土壁はある方向への1つのステップだが、その方向では問題は永遠に解決しないだろう。そして、これはかなり危険だ。なぜなら、これほどの規模で凍土壁が作られたことは、これまで全くなかったからだ。凍土壁はトンネル工事や井戸掘りなどで数メートルの長さで作られることが常で、1.5kmを超える長さで作られたことは1度もない。さらに、これには電気が必要で、大量の電気を安定して供給しなければならないが、私たちが知る限り安定したものは何1つない。私たちは現在、現場で計画されている浄化計画が技術的な問題のために中止せざるを得ないという、別の情報も得ている。
だから、それが最優先であるべきだ。
(プレゼンター)
そういった見地に基づき、このような特定の場所に原発があるためにどの程度のリスクが存在するかを、あなたはご自身の知見から福島県知事に助言したいと考えるか?
(シュナイダー氏)
2004から2005年にかけて福島の前知事に最初に会ったとき、特に照射済みの使用済み燃料に関する危険などについて、知事は危険の可能性をはっきりと理解したと私は思っている。福島の事故について、発電所を閉鎖したから、また、これ以上の連鎖反応は現実には起こらないからと言って危険が去ったわけでないことを人々は初めて理解したが、照射済みの燃料は何十年にも渡って冷やし続ける必要があり、これには大きな危険の可能性がある。東電は事業者として安全を保証していたが、東電を信頼していたのでは不十分だと知事はあの時はっきりと理解し、何も起こり得ないようにするために追加的な助言や追加的な保険を求めた。
(プレゼンター)
最後に1つ手短に質問するが、福島の地域だけでない日本の人々に、こうした全てのことがどれだけのトラウマを残したと考えるか?
(シュナイダー氏)
この事故やその後の出来事を通じて、非常に深いトラウマが蓄積されたと思う。、技術を信じる、権威を信じる、会社を信じるといった、日本国民の信念体系が失われたようなものだ。これらは日本社会の根本的な価値だが、基本的にそうしたものがすべて原発と一緒に吹き飛んだ。だから、これは集団的な非常に根の深い問題で、そう頭に入れておかなければならないと思う。国民の反応を見ると良い。日本国民の安定した社会が、国内のいかなる原発の再開も望んでいないことは非常に明らかだ。現時点で日本の原子炉は全て止まっていることも言っておきたい。そしてもう一方で、銀行・発電所所有者・電気事業者・政府は再開を望んでおり、現にこの事故の影響を過小評価したがっており…。
(プレゼンター)
マイケル・シュナイダー氏、話を遮って非常に申し訳ないが時間がなくなった。フォーカスに参加していただきとても感謝している。厚くお礼を言います。
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