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2012年4月23日月曜日

〔史料〕サマワ派兵自衛隊の「劣化ウラン弾」対策に疑問の声


[タグ]イラク。劣化ウラン弾。劣化ウラン。オランダ。サマワ。サマーワ。



☆劣化ウラン対策「3段階で」 陸自本隊出発目前に第2、第11師団家族説明会
(北海道新聞。2004年1月24日)

http://www.creative.co.jp/top/main485.html

関係者によると、陸自側は、イラク戦争で米軍が使用した劣化ウラン弾による汚染への関心が高まっていることから、その安全対策を説明。《1》イラク南部サマワの宿営予定地は安全を確認済み《2》本隊第一陣の施設部隊が再度、現地の安全を調査する《3》隊員が携行する放射能測定器で危険が確認されれば退避する-との方針を示し、「三段階の方法を取っているので問題ない」と説明した。


               ↓

《当時の反応》

「サマーワの宿営予定地は安全を確認済み」
「本隊第一陣の施設部隊が再度、現地の安全を調査する」
「隊員が携行する放射能測定器で危険が確認されれば退避する」

だが、これは劣化ウランのアルファ線のことを理解していない可能性が濃厚のように思われる。

「現地は安全を確認済み」というが、土壌を持ち帰って、劣化ウランそのものがないかどうか分析したのかどうか言及されていない。劣化ウランから出る放射線は、線量計では計れないので、これはきわめて大事な点なのだが。

また「隊員が携行する放射能測定器で危険が確認されれば退避する」

というが、劣化ウランから出ているアルファ線は、微弱であり、物体を突き抜ける力があまりない。だから、そこに劣化ウランのチリがあっても、そのそばにいるだけではほとんど被爆しない(だから線量計では計れない)。問題はそれを吸い込んで、体内に取り入れてしまうこと。突き抜ける力がない分、まわりの組織はアルファ線によって壊滅的に破壊される。しかもチリは体内から出にくい大きさなので、20年くらいは体内にとどまることが考えられる。

だからこそ、劣化ウラン弾問題の権威であるドラコビッチ博士は以前から

「派遣前に現地で放射性物質の測定を行い、隊員には放射能防護服を着用させる」 
「放射線被爆について専門家も派遣した委員に異常がないか調べる」
「体内、特に血管内への侵入をさける為の処置が必要だ」

「この三つの条件を満たさずに派遣をするのは無責任だ」と提言しているのだが…。

放射線防護服も、チリを吸い込むことを防ぐ特殊なマスクも持っていかないのは無謀であろう。

やきとりのいない八月

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