☆山本太郎氏、鳥越氏を応援?「真の独立のため、沖縄と連携して」
(産経新聞)
http://www.sankei.com/politics/news/160729/plt1607290011-n1.html
https://web.archive.org/web/20160728220118/http://www.sankei.com/politics/news/160729/plt1607290011-n1.html
首都圏の空域の大部分はいまだに米軍の管理下にあるとして、「長い間アメリカ様に差し上げっぱなし。真の独立のために、鳥越さんには沖縄と連携してほしい。取り戻しましょう都政を、この国を」と訴えた。
《国会議事録より》
平成十八年二月十日提出
質問第六一号
米軍横田空域の返還に関する質問主意書
提出者 赤嶺政賢
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a164061.htm
米軍横田空域の返還に関する質問主意書
二〇〇五年十月二十九日、日米安保協議委員会で「日米同盟:未来のための変革と再編」(以下「中間報告」という。)と題する報告について合意がなされた。日米両政府は、本年三月までには、いわゆる「最終報告」をまとめる方針である。
この報告は、米軍再編に伴い沖縄をはじめとする在日米軍基地の役割と機能の強化を図るとともに、アジア・太平洋地域をはじめ世界で生起する「脅威」や「事態」に対して、米軍と自衛隊が「連接性」、「調整」、「相互運用性」、すなわち一体性を確保して、対処・対応するという重大な内容をなすものである。
こうした状況の下で、沖縄をはじめとする在日米軍基地の縮小・返還は、進展することなく、むしろ横須賀基地への原子力空母の配備、名護市沿岸部への新基地建設など基地の機能が強化されようとしている。
東京都という大都市の近隣に位置する世界に例のない米軍横田基地もその一つである。
ここでは、米軍の管理になっている横田空域の進入管制権・空域(以下「横田空域」という。)の返還問題について取り上げ、政府が民間航空の安全確保を図るために、米側に対して早期返還を要求すべきであるとの観点から、以下の事項について質問する。
一 「中間報告」は、「横田飛行場及び空域」について、「二〇〇九年に予定される羽田空港拡張を念頭に置きつつ、横田空域における民間航空機の航行を円滑化するための措置が探求される。検討される選択肢には米軍が管制を行っている空域の削減や、横田飛行場への日本の管制官の併置が含まれる」との「勧告」をしている。
「空域の削減」及び「横田飛行場への日本の管制官の併置」とは具体的にどのようなことか。
二 二〇〇三年十二月以降、横田基地における民間航空の利用問題について、内閣官房、外務省、国土交通省、防衛庁、防衛施設庁、東京都の六者は、協議を重ねてきたというが、会議の目的、協議内容を伺いたい。
また、日米両政府間の協議では、横田基地の「軍民共用」はどのような結論に達したのか。
三 横田基地と密接に関連し、かねてから懸案事項となっている「横田空域」の返還については、二〇〇一年三月、扇元国土交通大臣は「今後、米側にも返還を要請するということも考えていきたいと思っております」と答弁していたが、一向にその目途がたっていない。「横田空域」の返還は、現在、どのようになっているのか。
四 二〇〇九年には、羽田空港の拡張が予定されており、現在でも、航空業務関係者から「広大な西の壁」と恐れられており、米軍が管理する進入管制空域、すなわち「横田空域」は、横田基地を基点とする東京、神奈川、静岡、山梨、長野、新潟などの各県をまたぐ高度七、〇〇〇メートルに達する進入管制空域である。
「横田空域」を航行する民間機は北陸、中国、九州、関西方面行きの羽田空港から出発する航空機の四割を占めているとのことである。民間航空の安全の確保を図る上で、「横田空域」の早期返還は不可欠であると考えるが、政府の認識を伺いたい。
五 一九八三年十二月以降、日米合同委員会の下にある民間航空分科委員会において、「横田空域」の返還問題について日米間で協議しているが、日米双方の出席者、日米の主張の概要、何回協議したのか改めて詳細に明らかにされたい。
六 政府は、日米の首脳会談や大臣級の会談等で、米国政府に対して「横田空域」の返還を要求したことがあるのか、あればその概要を明らかにされたい。
七 そもそも「横田空域」については、一九五二年六月の日米合同委員会の「航空交通管制に関する合意」(以下「五二年合意」という。)がある。この合意は「日本国は、日本領域において完全かつ排他的な主権をもちかつ行使する」としたうえで、「一時的な措置」として、「我が国が自主的な実施が可能となるまでの間、日米間の意見の一致を見たとき、日本側が航空管制に関する全責任を負う」という内容である。
それは、あくまで「一時的な措置」であり、当時の運輸省航空局は「我が国が航空管制を実施するためには、施設、要員とも皆無に等しい状況にあったので、一時的措置」をとったとしている。
今日、すでに日本の進入管制業務は、世界にも遜色のないもので十分に実施し得る能力、技術を備えており、「横田空域」の返還の条件は整っているのではないのか。
八 政府は、一九五九年六月の日米合同委員会の「航空交通管制に関する合意」(以下「五九年合意」という。)を日米間で締結している。しかるに、その合意は「米軍に提供している飛行場周辺の飛行場管制業務、進入管制業務を除き、すべて日本側において運営する」という内容に改定したのである。
さらに、政府は、一九七五年六月の日米合同委員会の「航空交通管制に関する合意」(以下「七五年合意」という。)を日米間で結んでいる。その合意は「日本政府は、米国政府が地位協定に基づきその使用を認められている飛行場およびその周辺において引続き管制業務を行うことを認める」という重大な改定である。
五九年合意はもとより、七五年合意は、「横田空域」の返還を事実上閉ざすものではないのか。
政府は、何故、五二年合意を失効させる五九年合意、さらには七五年合意を結んだのか、その理由と合意に至る経緯を詳細に明らかにされたい。
九 五九年合意はいうまでもなく、七五年合意は「米国政府は管制業務が必要でなくなった場合」に日本政府に返還するというもので、「横田空域」を返還する、しないは米国政府の裁量権に完全に委ねたということではないのか。
十 七五年合意を変えない限り、いくら日米合同委員会の下にある民間航空分科委員会で日米間の協議を続けても、「横田空域」の返還の道は開かれないということではないのか。
米側は「運用上の必要性」を主張し、返還には応じないとの立場をとっていると聞いているが、米側の言う「運用上の必要性」とは何か、また、「運用上の必要性」が無くなるとはどのような場合をいうのか、詳細に説明されたい。
十一 「横田空域」の返還は、もはや日米合同委員会や民間航空分科委員会での協議では解決できないことを示しているのではないのか。日米首脳会談をはじめとする、日米両国政府のハイレベルな外交交渉により解決すべき課題であると考えるが、政府の意思と見解を伺いたい。
右質問する。
↓
平成十八年二月二十一日受領
答弁第六一号
内閣衆質一六四第六一号
平成十八年二月二十一日
内閣総理大臣 小泉純一郎
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員赤嶺政賢君提出米軍横田空域の返還に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b164061.htm
衆議院議員赤嶺政賢君提出米軍横田空域の返還に関する質問に対する答弁書
一について
日米両国政府は、平成十七年十月二十九日に開催された日米安全保障協議委員会で発表された文書(以下「発表文書」という。)において、横田空域(アメリカ合衆国(以下「合衆国」という。)軍隊が横田飛行場において行っている進入管制業務の対象である空域をいう。以下同じ。)については、「二千九年に予定されている羽田空港拡張を念頭に置きつつ、横田空域における民間航空機の航行を円滑化するための措置が探求される。検討される選択肢には、米軍が管制を行っている空域の削減や、横田飛行場への日本の管制官の併置が含まれる。加えて、双方は、嘉手納のレーダー進入管制業務の移管プロセスの進捗を考慮する。」と表明したところである。
発表文書における「空域の削減」とは、合衆国軍隊による進入管制業務の対象である空域を削減し、当該削減された空域における航空交通管制業務を合衆国軍隊から日本国政府に移管することを意味し、「横田飛行場への日本の管制官の併置」とは、合衆国軍隊が進入管制業務を行っている場所である横田飛行場に日本国の航空管制官を併せて配置することを意味するものである。
二について
横田飛行場の軍民共用化については、平成十五年五月の日米首脳会談においてその実現可能性につき、日米両国政府が共同で検討していくこととなったことを受け、平成十五年十二月より、内閣官房、防衛庁、防衛施設庁、外務省及び国土交通省と東京都との間で実務的な協議を行うことを目的とした連絡会(以下「連絡会」という。)が開かれている。
これまで六回開催された連絡会においては、横田飛行場の軍民共用化に関連する様々な事項について意見交換するとともに、情報の共有化を図っている。
日米両国政府間では、発表文書において、横田飛行場の「あり得べき軍民共同使用のための具体的な条件や態様が、共同使用が横田飛行場の運用上の能力を損なってはならないことに留意しつつ、検討される。」と発表したことを受け、更に具体的な検討を進めていく考えである。
三、五、六及び十一について
政府としては、横田空域における進入管制業務の合衆国軍隊から日本国政府への移管(以下「横田空域の返還」という。)については、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(昭和三十五年条約第七号。以下「日米地位協定」という。)第二十五条第一項の規定に基づいて設置された日米合同委員会(以下「日米合同委員会」という。)の下に設置されている民間航空分科委員会(以下「分科委員会」という。)において、昭和五十八年十二月以降、これまで七回にわたり合衆国側に要請するなど、その実現に向けてこれまでも鋭意努力してきている。
分科委員会においては、合衆国側議長としては在日合衆国軍隊司令部第三部長が、また日本国側議長としては平成十五年三月までは国土交通省(平成十三年一月五日以前は運輸省)航空局首席安全・危機管理監察官が、それ以降は国土交通省航空局管制保安部長がそれぞれ務めており、日米双方のその他の出席者は、分科委員会の議案の内容に応じてその都度変動している。
分科委員会においては、合衆国軍隊が横田空域において、現在実施している進入管制業務について、我が国も既に当該業務を行う十分な能力及び技術を備えているとの観点から、横田空域の返還の要求をしているところである。これに対し、合衆国側からは、合衆国軍隊の運用上の理由から横田空域の返還は困難であるとの回答を得ているところである。政府としては、引き続き、安全保障上の必要性を踏まえつつ、横田空域の返還に向けた努力を適宜適切に続けていく考えである。
横田空域の削減については、発表文書において、平成二十一年に予定されている東京国際空港の拡張を念頭におきつつ探求される横田空域における民間航空機の航行を円滑化するための措置の選択肢の一つとして、日米両国政府の関係閣僚により確認されている。
四について
東京国際空港から西日本方面に出発する航空機については、大阪方面に出発する航空機を除き横田空域を避けて飛行するため、横田空域の手前で十分な高度に上昇できるよう東京湾内で長距離の旋回飛行を行う等としており、横田空域の存在が民間航空交通に影響を与えているのは事実である。
平成二十一年に予定されている同空港の拡張による発着能力の向上により、同空港から西日本方面に出発する航空機も増加することが見込まれていることから、安全かつ円滑な航空交通管制を実施するためには、少なくとも横田空域の削減が必要であると認識している。
七について
昭和五十年五月に日米合同委員会で合意された航空交通管制に関する合意(以下「昭和五十年合意」という。)において、我が国が進入管制業務を実施し得る能力や技術を備えているかどうかが横田空域の返還の条件であるとされているわけではないが、政府としては、我が国は既に横田空域における進入管制業務を実施し得る十分な能力及び技術を備えていると考えている。
八について
昭和二十七年六月に日米合同委員会で合意された航空交通管制に関する合意(以下「昭和二十七年合意」という。)において、我が国の自主的な航空交通管制業務が可能となるまでの間の一時的な措置として合衆国軍隊がその施設で行う航空交通管制業務を利用して民間航空交通の安全を確保するとされていたところ、昭和三十四年六月に日米合同委員会で合意された航空交通管制に関する合意(以下「昭和三十四年合意」という。)においては、我が国において航空交通管制業務を実施する体制が整備されてきたことに伴い、合衆国軍隊の飛行場周辺の飛行場管制業務及び進入管制業務を除き、すべて我が国において航空交通管制業務を実施することについて、合意したものである。
昭和五十年合意は、日米地位協定第三条の規定による合衆国の権限を前提とした上で、航空交通の安全を基調としつつ、航空交通管制の協調及び整合を図ったものである。また、昭和五十年合意によって、昭和二十七年合意及び昭和三十四年合意は、一部の規定を除いて失効しているが、これをもって、横田空域の返還の途を閉ざすものではない。
九について
昭和五十年合意の運用に係る事項は、分科委員会の場で日米両国政府間で協議されるものであり、「米国政府の裁量権に完全に委ねた」との御指摘は当たらない。
十について
分科委員会の場で日米両国政府の協議が整うことにより、横田空域の返還は可能であり、実際、過去七回にわたり横田空域の削減が行われている。また、昭和五十年合意には、合衆国政府による管制業務の廃止に係る事項が盛り込まれている。したがって、横田空域の返還のために昭和五十年合意を変更することが不可欠であるとは考えていない。
お尋ねの「運用上の必要性」については、合衆国軍隊の運用に係る内容であり、詳細に述べることは差し控えたい。