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2015年5月22日金曜日

【甲状腺】福島の子供の「50人に1人」が甲状腺癌を発症する確率になるという試算

08. taked4700 2015年5月22日 00:31

http://www.asyura2.com/15/genpatu42/msg/849.html#c8


>598 名前:地震雷火事名無し(新疆ウイグル自治区)
>投稿日:2015/05/20(水) 22:23:09.19 ID:ddk6Dn340.net
>福島ではリンパ節転移74%、甲状腺被膜外浸潤35%、肺転移4%でしたっけ。
>これって、一発でC判定ですよね。福島の甲状腺がんの子供の多くはC判定を受けるべきなのを、すべてB判定扱いしていることはお分かりですよね。



多少誤解を招きやすいと思いますから、少し説明を。

まず、
>福島ではリンパ節転移74%、甲状腺被膜外浸潤35%、肺転移4%
は次の福島県のサイトの文章からのものです。

(注:PDF)
http://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/90997.pdf
からそのまま引用しておきます。


(*以下引用開始)

手術の適応症例について
震災後 3 年を経過し、2014 年 6 月 30 日現在までの二次検査者 1,848 名からの細胞診実施者 485 名中、悪性ないし悪性疑いは 104 例であり、うち 58 例がすでに外科手術を施行されている。
58例中55例が福島医大甲状腺内分泌外科で実施され、3例は他施設であった。
また、55 例中1例は術後良性結節と判明したため甲状腺癌 54 例につき検討した。
病理結果は 52 例が乳頭癌、2例が低分化癌であった。
術前診断では、腫瘍径 10 ㎜超は 42 例(78%)、10 ㎜以下は 12 例(22%)であった。また、10 ㎜以下 12 例のうちリンパ節転移、遠隔転移が疑われるものは 3 例(5%)、疑われないもの(cT1acN0cM0)は 9 例(17%)であった。
この9例のうち7例は気管や反回神経に近接もしくは甲状腺被膜外への進展が疑われ、残りの2例は非手術経過観察も勧めたが本人の希望で手術となった。
なお、リンパ節転移は 17 例(31%)が陽性であり、遠隔転移は 2 例(4%)に多発性肺転移を疑った。
術式は、甲状腺全摘 5 例(9%)、片葉切除 49 例(91%)、リンパ節郭清は全例に実施し、中央領域のみ実施が 67%、外側領域まで実施が 33%であった。出来る限り 3cm の小切開創にて行った。
術後病理診断では、腫瘍径 10 ㎜以下は 15 例(28%)かつリンパ節転移、遠隔転移のないもの(pT1a pN0 M0)は 3 例(6%)であった。甲状腺外浸潤 pEX1は 37%に認め、リンパ節転移は 74%が陽性であった。術後合併症(術後出血、永続的反回神経麻痺、副甲状腺機能低下症、片葉切除後の甲状腺機能低下)は認めていない。

(*以上引用終わり)


つまり、

>福島ではリンパ節転移74%、甲状腺被膜外浸潤35%、肺転移4%

というのは、

>2014 年 6 月 30 日現在までの二次検査者 1,848 名からの細胞診実施者 485 名中、悪性ないし悪性疑いは 104 例であり、うち 58 例がすでに外科手術を施行されている。

の外科手術をした58名を対象にしたパーセントということです。


しかしながら、どちらにしろ、福島県の発表がかなり検査結果を安全側に故意か偶然かはこちらでは判断できませんが、結果的にかなり偏ったものであることは明らかなのです。なぜ、安全側に偏った物かと言えば、上の投稿にあるように、

>福島の甲状腺がんのほとんどはエコー検査で一発で癌と分かります。
>福島健康検査では癌患者はB判定を受けているが、本当はこれほとんどがC判定です。

であるからです。つまり、

>2014 年 6 月 30 日現在までの二次検査者 1,848 名からの細胞診実施者 485 名中、悪性ないし悪性疑いは 104 例であり、うち 58 例がすでに外科手術を施行されている。

としている1848名中、一次検査でC判定は1名のみであるからです。少なくとも悪性疑いとされたものは最初からC判定されないといけません。


(注:PDF)
http://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/90995.pdf 
より
>平成 26 年 6 月 30 日現在、295,689 人(受診者の 99.9%)の検査結果が確定し、結果通知を発送しています。※4,5
>検査結果は A 判定(A1 及び A2 判定)の方が 293,452 人(99.2%)、B 判定の方が 2,236 人(0.8%)、C 判定の方が 1 人でした。

本来、

>二次検査者 1,848 名からの細胞診実施者 485 名中、悪性ないし悪性疑いは 104 例であり、うち 58 例がすでに外科手術を施行されている。

>術式は、甲状腺全摘 5 例(9%)、片葉切除 49 例(91%)、リンパ節郭清は全例に実施し、中央領域のみ実施が 67%、外側領域まで実施が 33%であった。

ということは、「悪性ないし悪性疑いは 104 例」全部が最初からC判定でないといけないのです。
何が深刻かと言うと、「リンパ節郭清は全例」としているからです。リンパ節を切除しているわけで、もし、福島県が説明しているように進行の遅い癌ならリンパ節を取る必要がないからです。

本来104名がたったの1名としているのですから、これは深刻です。しかも、現実には

>二次検査者 1,848 名からの細胞診実施者 485 名

ですから、細胞診を受けていない人が3倍以上いるわけで、実態もっともっと深刻です。

これがほぼ無視されているのは、

>一次検査
>対象者 367,707 人のうち平成 26 年 6 月 30 日現在、296,026 人の方が受診し受診率は 80.5%でした。

というもともとの人数がずっと多く、約30万人中だいたい100名程度の甲状腺がん発症であるからです。甲状腺がん発症の確率は、この数値だけから見ると、3000人に一人ですから、ほとんどの人は関係ないと言えるからです。しかし、これ、まだ事故後3年の数値です。仮に同じ割合で年ごとに発症するとして、結局30年後には10倍の300人に一人となります。60年後には150人に一人。

つまり、3年で100人が発症したということなので、この先3年ごとに100人が発症するとすると、60年後には2000人の甲状腺がん患者がいることになります。300000人中2000人ですから、150人に一人が甲状腺がん患者です。

しかし、現実には年を追うごとにガン発生確率は高まるのです。チェルノブイリの例で言うと10年間以上に渡ってがん発症確率は高くなっていくのです。数倍程度には高くなるようで、仮に10年で3倍程度の増加率であれば、50人に一人という発症確率になります。

多分、今小学校や中学校に在学している生徒の人たちが最も被ばく影響を受けているはずで、現在中学に在学している人たちのほとんどは事故後10年、つまり、今から6年経過したときには20歳以上になり、検査を受ける機会が減少してしまうのです。


(注:PDF)
http://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/115322.pdf
>実施期間
>平成 26 年 4 月 2 日から検査を開始し、平成 26 年度及び平成 27 年度の 2 か年で検査を実施している。
>その後は、対象者が 20 歳までは 2 年ごと、それ以降は 5 年ごとに検査を実施し、長期にわたり検査を実施している。