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2015年3月20日金曜日

古代中国の智恵「歴史に名を残した人物は“雌伏期間の過ごし方”が違う」

802 名前:名無しさん@お腹いっぱい。
投稿日:2015/03/19(木) 00:14:39.51 ID:JQbUUWTn0

今『大学』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%AD%A6_(%E6%9B%B8%E7%89%A9)
を読んでいるんだけど、『大学』の伝九章、

「いわゆる国を治むるには必ずまずその家を斉ととのうとは、その家教うべからずして、よく人を教うる者はこれなし。ゆえに君子は家を出いでずして、教えを国に成す。 孝は君きみに事つかうるゆえんなり。弟ていは長に事うるゆえんなり。慈は衆を使うゆえんなり。」

(家族の者さえ取り締まれぬくせに他人を導くことなどできるわけがない。君子ともなると、家から一歩でも外に出なくても、国中に影響力を及ぼすことができる。なぜなら、家にあって親を大事にすることがそのまま君主に使える道につながり、兄を敬うことがそのまま年長者に仕える道につながり、子を慈しむことがそのまま人民を働かせる道につながるからだ。)
という箇所がいまいちピンとこない。

安楽椅子探偵という存在や、イマヌエル・カントやレーウェンフックといった実在した人物は知っているけどあれらはごく限られた例外で、まったく動かずに、あるいは限られた狭い範囲内だけで行動して、それでいて広く影響力を及ぼすのは無理があるんじゃないかな。

家から外に出ないで家庭内で善行したって、せいぜい近所や村での評判が良くなる程度で、国全体が良くなるのは不可能だと思うんだけど。



804 名前:名無しさん@お腹いっぱい。
投稿日:2015/03/19(木) 09:53:09.15 ID:sCqEyTjV0
白髪三千丈の国柄なので極端な書き方になっていると思って割り引いて読んで下さい。
天下国家を論ずる前に自己修練とか家庭を治める事も出来ないではお話しにならないというのが趣旨です。



805 名前:名無しさん@お腹いっぱい。
投稿日:2015/03/19(木) 13:58:21.90 ID:YhzBxumQ0
確かに自己管理ができていない人間や家庭が崩壊している人間がご高説を垂れても、説得力はありませんし周りも従いません。
誇張表現に気をとられて、この趣旨を見失う所でした。注意しないといけませんね。
それに前回私は、せいぜい近所や村での評判が良くなる程度、と書きましたが、考えてみると近所や村で良い評判を得るにはかなりの努力や苦労が必要ですし、実際に近所や村でよい評判を得ている人はそう多くないと思います。やはり軽はずみな発言はしてはいけませんね。私も自己修練して、そうした人たちみたいに、その地域や地方に根差した人間になりたいです。



806 名前:名無しさん@お腹いっぱい。
投稿日:2015/03/19(木) 18:55:14.99 ID:sCqEyTjV0

項梁も雌伏してる時に葬式を見事に取り仕切るなどして
http://consul758kpc.blog112.fc2.com/blog-entry-243.html
地元の顔役になって、後に挙兵する切っ掛けとなりました。
陳平も同様です。


808 名前:名無しさん@お腹いっぱい。
投稿日:2015/03/19(木) 23:47:27.47 ID:LESGnYAB0

そうだったんですか。やはり物事をなすにはまず最初に自分の足元や周りを固めて、しっかりとした足場を作ることが絶対に必要で理にかなっているということですね。

これら事例をみると、『孟子』の、

「道は近きにあり。而るにこれを遠きに求む。事は易きにあり。而るにこれを難きに求む。人人その親を親とし、その長を長とせば、天下平らかなり。」
(世の中を平和にする道は身近にある。それなのに人は遠くにあると思い込んでいる。世の中を平和にするのは簡単である。それなのに人は難しく考えている。人々が親を愛し目上を敬いさえすれば、世の中は平和になるのだ。)

という箇所や、『中庸』の第十五章、

「君子の道、たとえば遠きに行くが必ず近きよりするがごとし。たとえば高きに登るが必ず低きよりするがごとし。」
(遠くに行くには近い地点から出発する。高山に登るには低地から出発する。君子がとるべき道も同じことだ。)

も、的をえていることを述べているのだなと思いました。

儒教は諸子百家の時代から現代まで、様々に批判され非難されてきました。だから私も儒教というものは時代遅れの骨董品、大昔に乗り越えられた古臭いものだというイメージをもっていました。しかし実際に『論語』『孟子』『中庸』『大学』を読んでみると、しごくまっとうだと思える箇所や頷ける箇所も多くありました。儒教というものはかなり中身のある思想です。

少なくともただ古いからという理由で色眼鏡をかけて眺めることは、慎まなければなりませんね。日々自己修練です。




☆陳平

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%99%B3%E5%B9%B3#.E7.94.9F.E6.B6.AF

成人した陳平は葬儀等を勤勉に手伝い、やがて地元の有力者の張氏の目にとまる。

(略)

結婚後に金回りが良くなるとそれを元に交際を広め、社の祭りで宰領役になった際には祭肉を迅速・公平に分配し名声を高めたが陳平は「こんな物ではなく天下を与えられれば、たちどころに裁いてみせるのだが」と言って嘆息したという。