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2014年3月5日水曜日

福島県の全市町村で「要介護認定を受けた高齢者」が増加している

[Tags]チェルノブイリ認知症。


☆東北3県、要介護認定2万人増 仮設避難生活が影響
(河北新報)

http://www.kahoku.co.jp/naigainews/201403/2014030401002087.html

https://web.archive.org/web/20140304211436/http://www.kahoku.co.jp/naigainews/201403/2014030401002087.html

増加率は東京電力福島第1原発事故の影響が続く福島県が26%(6522人増)と3県の中で最も高い。大熊町(62%)を始め双葉町、浪江町、飯舘村でも50%を超えるなど全市町村で増加。




《2012年7月の時点で既に福島・岩手・宮城で「認知症」患者が不自然に急増していた》

☆認知症、被災地で深刻化=震災後の環境変化が要因
(2012年7月14日の時事通信)

http://www.webcitation.org/699Fgaogi

東日本大震災で大きな被害を受けた岩手、宮城、福島の3県で、認知症高齢者の症状が悪化したり、新たに症状が出たりするケースが目立っている。

(略)

同県南三陸町の地域包括支援センターの担当者は「震災から1年がすぎたころから、認知症が増えた」と指摘。

(略)

東北大の調査では、被災した認知症患者の症状が震災後3カ月で3~4年分悪化したという。季節が答えられない例もあり、古川勝敏准教授(51)は「異常な現象」とみる。 




《おまけ》

▼ Health Effects of Chernobyl
25 years after the reactor catastrophe

チェルノブイリの健康被害
原子炉大惨事から25年の記録

http://isinokai.churaumi.me/2012/03/07/hapter2/


2.1  放射線被ばくによる早期老化作用

ロシアとベラル-シ、ウクライナでの多くの研究で電離放射線は老化作用を促進することがわかった。ベベシコらウクライナの科学者は放射線による老化促進は正常な老化作用のモデルとなるかもしれないと述べている。

(略)

ロシアとベラル-シ、ウクライナの汚染除去作業員での調査では、成人病の発病時期が正常老化作用で現れるよりも10~15年早く見られた。

まとめると次のようになる。

血管の老化が早まった-特に脳の血管-そして冠動脈。

老人性白内障、眼底血管の動脈硬化、そして早期視野狭窄。


中枢神経系障害のため高次知的認知能力の喪失。


抗酸化システム-外的損害因子による細胞染色体の損傷の修復を担う-の安定性の喪失)。

(略)

低線量をある間隔で小分けに照射した場合は、一回にまとめて照射するよりも障害の程度が大きかった。

(略)

老化現象で起きると同じことが-単に程度が違うだけで-放射線で起きていた。

ブルラコバ曰く「汚染除去作業員は一般の人より10年から15年早く年をとる。同じことは動物でも見られる。動物の場合でも“放射線不安症“や“放射能恐怖症”という病名がつくのだろうか(訳注:WHOに対する皮肉)」。

彼女は、可能な治療として抗酸化物質を勧めている。しかし、適量が基本となる。なぜなら、量が多すぎると副作用が出るからである。動物実験では鶏白血病の初期段階―発病80日から250日まで―の進行を遅らせる効果があった。



2.4 精神疾患

また、医療的援助を求めている作業員たちの40%は記憶喪失などの精神神経疾患に苦しんでいることがわかった。


数千人の汚染除去作業員のうち数十人は失語症や抑うつ状態、記憶障害、集中力の喪失に苦しんでいる。


放射線障害モスクワセンタ-に勤務する精神科医ジュリア・マロ-ヴァは作業員の健康問題にとりわけ関心をもち、次のように説明している-私たちの理論は、何らかの理由で、脳への血流が以前に、またおそらくは今でも減少しつづけているというものである。このようなタイプの疾患は作業員では他の被害者よりも多くみられる。


汚染除去作業員にみられる他の症状としてとりわけ多いのが慢性疲労症候群である。

ロガノフスキ-(2000,2003)によれば、0.3シ-ベルト以下の被ばくを受けた人の26%が慢性疲労症候群の診断基準に該当する。作業員では、慢性疲労症候群の頻度は、1990年から1995年では65.5%であったが、1995年から2001年では10.5%に減少していた。一方、いわゆるメタボリック症候群Xは同様の比較で15%から48.2%に増加していた。慢性疲労症候群やメタボリック症候群Xは他の精神神経疾患や身体的疾患への前症状とみなされている。

慢性疲労症候群はまた、環境的な影響を受けやすいと考えられており、また神経変性や認識障害、精神神経障害の前駆症状ともみなされている。大脳の左半球のほうが右半球よりも傷つきやすいようだ。


P.フロ-ル・ヘンリ-の報告によれば、さまざまなうつ状態、あるいは統合失調症や慢性疲労症候群のような症状は汚染除去作業員に非常に多く見られ、脳の器質的変化(右ききでは主に左半球の)を伴っており、脳波検査によって客観的に診断できる。彼らの考えでは、これは、さまざまな神経的、精神的疾患が0.15~0.5シ-ベルトの放射線ひばくで引き起こされるということを示しているようだ。


放射線被ばくの症状は早期老化という形でも現れてくる。そしてこれらの神経的老化症状は被ばくの時期が若ければ若いほど、より早く、より深刻に現れる。


彼はまた、脳波検査で脳の左半球に異常を示す疾患は、急性の放射線障害の作業員にも見られたと報告している。また、驚いたことに、これらの精神的疾患や脳波変化は、アフガニスタン侵攻に参加したロシアの退役軍人には見られなかった。その理由は、これらの兵士たちが大きな外傷的ストレスにさらされたが、放射線被ばくを受けなかったためであろう。ただし、チェリノブイリの作業員と違い、彼らは故郷で英雄とみなされることはなかった。


一方、チェリノブイリの作業員と第1次湾岸戦争やボスニア戦争の退役軍人に、磁気共鳴画像法や脳波検査、ポジトロン断層撮影法などの検査を行ったところ、脳の変化は両者で極めて酷似していることがわかった。P.フロ-ル・ヘンリ-の考えによれば、これは湾岸戦争やボスニア戦争での劣化ウランを含むロケット弾の使用に関係があるという。ロケットは空中にウラニウム238酸化物のほこりを放出し、人々に吸入された。そして、ウラン238に暴露された人たちが日本(1945年)の原爆被ばく者と同じような精神神経学的症候群に進行していった。


ロシア科学アカデミ-の神経生理学研究所のL.A.ザボロンコバと公衆衛生省放射線研究所のN.B.ホロドヴァは汚染除去作業員たちに神経学的調査をしたところ、高次認知機能や精神機能が損なわれていた。それらは、思考の遅延、疲労の増大、視覚性・言語性記憶障害、高次運動機能障害などである。これらの症状は早期老化によるものと類似していた。


“フランス-ドイツ チェルノブイリ・イニシアティブ”での研究(訳注:独・仏で資金を出した研究と思われる)では、標準化された系統的精神科面接法(ロマネンコら)を用い調査したところ、精神的障害は汚染除去作業員の36%にまで増加していた。一方、ウクライナ全人口では20.5%であった。

うつ病ではこの頻度増加がさらに著しく、汚染除去作業員では24.5%に対しウクライナ全人口で9.1%だった。(デミッテナイア-ら2004 )


1986年から1987年までチェリノブイリ周辺の規制区域で仕事をしていた汚染除去作業員-特に、その後も同地に住み続け、合計3年から5年間過ごした作業員たち-では精神神経学的障害が増えつづけている。そして、250mSv以上の被ばくを受けた作業員では80.5%に、250mSv以下では21.4%に障害がみられた。(p<0.001)(ニャ-グら.2004)ロガノフスキ-は1990年以降統合失調症の頻度が増加していると報じている;一般の人では人口10,000人当たり1.1人なのに比べ、作業員では5.4人であった。

別の報告では、チェリノブイリ地域で生活し、労働していた人々のあいだでは統合失調症の発生頻度は他のウクライナ人に比較して1986年から1997年の期間では2.4倍に、1990年から1997年の期間では3.4倍になっていた。(ロガノフスキー・ロガノフスカヤ2000 )





《さらにおまけ~チェルノブイリ認知症》

411 名前:地震雷火事名無し(北海道)
投稿日:2011/08/18(木) 09:23:35.49 ID:PbxFI2zm0
チェルノでも「記憶力低下」はあったと記憶していますが。



415 名前:地震雷火事名無し(東京都)
投稿日:2011/08/18(木) 11:08:29.52 ID:phoKXukQ0

重いものでないといいですね。ヤブロコフ・ネステレンコ報告
(注:PDF)
http://www.tucradio.org/Yablokov_Chernobylbook.pdf
をみた感想ですが、参考まで。


ウクライナでは、事故後5年の時点では、循環器系疾患についで、神経系疾患が問題であった模様。

>In 1991 the prevailing primary physical disabilities in the
contaminated territories were due to circulatory problems (39.0%) and
diseases of the nervous system (32.3%).
(ウクライナ、46頁パラグラフ18)

・1991年、汚染地域での病身者(訳注・この定義は不明)の主疾患においては、循環器系疾患(39%)及び神経系疾患(32.2%)がよくみられた。


その理解の上で、記憶障害(短期を除く)が関連しそうなものを強引に引っ張りだしてみると、

(1)疲労にも関連しているもので目に付いたには、先ず甲状腺機能低下(>>194、poor memory)かな。あとは、慢性疲労症候群。

(2)疲労には関係しないものだと、チェルノブイリ認知症。

>“Chronic fatigue syndrome” (慢性疲労症候群).excessive and unrelieved
fatigue(とれない疲れ),fatigue without obvious cause (理由なき疲労), periodic
depression,memory loss (記憶の喪失),diffusemuscular and joint pains, chills
and fever, frequentmood changes, cervical lymph node
sensitivity,weight loss; it is also often associated with immune
system dysfunction and CNS disorders(中央神経系障害).
(322頁パラ6)


>There are increasing instances of a phenomenon termed “Chernobyl
dementia,”(チェルノブイリ認知症)
which includes disorders of memory, writing
(記憶力・筆記力の障害),convulsions,and pulsing headaches,caused by destruction
of brain cells in adults
(ロシア、109頁パラ8)




《浦島太郎は「四角い箱」から出てきた煙を浴びて老人になった》

☆浦島太郎

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%A6%E5%B3%B6%E5%A4%AA%E9%83%8E

『万葉集』巻九の高橋虫麻呂作の長歌(歌番号1740)に「詠水江浦嶋子一首」として、浦島太郎の原型というべき以下の内容が歌われている。

水の江の浦島の子が7日ほど鯛や鰹を釣り帰って来ると、海と陸の境で海神(わたつみ)の娘(亀姫)と出会った。二人は語らいて結婚し、常世にある海神の宮で暮らすこととなった。3年ほど暮らし、父母にこの事を知らせたいと、海神の娘に言ったところ「これを開くな」と篋(くしげ・玉手箱のこと。もともとは化粧道具を入れるためのもの)を渡され、水江に帰ってきた。海神の宮で過ごした3年の間に家や里は無くなり、見る影もなくなっていた。箱を開ければ元の家などが戻ると思い開けたところ常世との間に白い雲がわき起こり、浦島の子は白髪の老人の様になり、ついには息絶えてしまった。